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The New Wave "The New Wave"

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Artist: The New Wave
Album: "The New Wave"
Label: Canterbury
Year: 1967

Tracklist
01. Little Dreams (2:29)
02. Shadows Of Goodbye (2:31)
03. The Evening Mist - A Morning Dew (2:34)
04. Autrefois (J'ai Aimé Une Femme) (2:29)
05. In A Lonely Towne (3:04)
06. The Shade Of The Sun (2:26)
07. Walkin' On Down The Street (1:44)
08. Once (2:11)
09. Live For Today (2:34)
10. Not From You (2:24)
11. Where Do We Go From Here (2:25)


L,A,のソフト・ロック・バンドThe New Waveの唯一作。
近年まで幻の作品と言われていたようですが、2011年にステレオ/モノMIXとボーナス・トラックを加えた完全盤としてめでたく再発されています。

フォークを基調としながら、様々な音楽をそのうちに吸収し、見事な白昼夢系アシッド・フォークとして再構築した作品ですね。
何より感じられるのは、ガット・ギターのフレーズ一つ一つから滲むボサ・ノヴァ的なフィーリングです。名前もNew Wave(Bossa Novaを英訳するとこうなる)ですし、きっとこの音楽を形作るにあたってボッサからの影響は非常に強いのではないかと思われます。
特に4曲目、ミシェル・ルグラン『シェルブールの雨傘』主題歌のカヴァーは非常にボッサ風味が強いですね。

そして、ボッサと並び感じられるのはバッハなどのバロック音楽からの影響です。
ヴァン・ダイク・パークス(この手の作品への参加はもはやお約束 笑)の奏でるハープシコードと、キャロル・ケイ/ロン・カーター(!)の奏でるベースそしてヴァイオリンやヴィブラフォンなどが優雅に絡まり合って紡がれる旋律は、その典雅な響きも相まって非常に幻想的で、リスナーを夢見心地にさせることでしょう。

その他にもアシッドな側面を漂わせるオーケストレーションや、軽く入ったドラムスなど、基本的にアコースティック楽器のみで演奏されているため、オーガニックな雰囲気があるのも良いですね。
フォークというには躍動的ですが、とても密やかで麗しい、まさにソフト・ロックと呼ぶに相応しい作品ではないかと思います。






Little Dreams: the CanterburyLittle Dreams: the Canterbury
(2011/06/07)
New Wave

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Fred Neil "Fred Neil"

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Artist: Fred Neil
Album: "Fred Neil"
Label: Capitol
Year: 1967


Tracklist
01. The Dolphins (4:06)
02. I've Got a Secret (Didn't We Shake Sugaree) (4:40)
03. That's the Bag I'm In (3:37)
04. Badi-Da (3:39)
05. Faretheewell (Fred's Tune) (4:03)
06. Everybody's Talkin' (2:45)
07. Everything Happens (2:20)
08. Sweet Cocaine (2:03)
09. Green Rocky Road (3:40)
10. Cynicrustpetefredjohn Raga (8:16)


オハイオ生まれのSSW、フレッド・ニールの2ndアルバム。
NYにある名物ライヴハウス コーヒー・ハウスにて、ボブ・ディランピーター、ポール&マリーなどと共演/競演し、人気を分けたことでも有名です。特に、ディランが彼から受けた影響は非常に大きかったという話も聞きます。

1st"Bleecker & MacDougalではブルージーなフォークサウンドを聴かせていましたが、67年という時代の要請もあってか、この2ndでは少々サイケデリック/アシッドな意匠が散見できます。

印象的なオープニング'The Dolphins'ティム・バックリィがライヴなどで度々演奏したことでも有名です。
揺らめくようなエレクトリック・ギターの導入と、海の中をゆったり漂うようなベース、そしてニールのコクのある(笑)歌声とが甘美に響く素晴らしいナンバーですね。冒頭のギターはちょっとシューゲイザー的にも聴こえたり。
彼のバリトン・ヴォイスは非常に内省的な響きを持っており、気怠い12弦ギターのストロークと、軽く入った小気味の良いドラム、沈み込むようなベースと併せて、聴き手を内面世界の旅にいざなうことでしょう。

他にも、哀愁を帯びたブルーズ・ハープとエロティックな官能性も秘めた歌声が素晴らしい4曲目'Badi-Da'や、映画『真夜中のカウボーイ』でも起用された6曲目'Everybody's Talkin''など、全体的にレイドバックした雰囲気が心地よい「大人のフォーク・アルバム」なんて言えるかもしれません。
前作ほどは分かりやすい形で現れてはいませんが、ブルーズ・フィーリングもしっかりと基本にあり、憂いを帯びた良い作品だと思います。






Fred NeilFred Neil
(2006/03/07)
Fred Neil

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Dave Bixby "Ode to Quetzalcoatl"

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Artist: Dave Bixby
Album: "Ode to Quetzalcoatl"
Label: Self Product (Reissue: Guerssen Records)
Year: 1969

Tracklist
01. Drug Song (3:20)
02. Free Indeed (3:18)
03. I Have Seen Him (3:15)
04. Mother (3:00)
05. Morning Sun (3:31)
06. Prayer (3:13)
07. Loneny Faces (3:56)
08. Open Doors (3:07)
09. 666 (3:13)
10. Waiting For the Rains (2:13)
11. Secret Forest (4:53)
12. Peace (3:14)


USのSSW、デイブ・ビクスビーによる自主制作アルバム。
サイケデリック時代の終焉とも言える1969年にリリースされました。

この作品、アシッド・フォーク好きの間では「キング・オブ・アシッド(ダウナー)・フォーク」の名で呼ばれておりまして、自主制作モノでありながらも2009年にGuerssen Recordsからリイシューされる運びとなりました。向こうではLoner Folk(孤独フォーク?)とも呼ばれているみたいですね(笑)
結構こういうこと多いんですよね、サイケ/アシッド界隈って。まぁ、それだけマニアの多いジャンルということなのでしょうが。

音は至ってシンプル。
多少のバック(フルートやハーモニカ)がある以外は基本的にビクスビー本人のギターと歌のみ、というものです。

全編通して篭ったような音質で、妙な残響がかかっていますが、これが彼の音楽をアシッドに響かせている第一の要因ではないかと思います。
闇の中から立ち上ってくるような、あるいは闇の中へ投げかけられているようなアコースティック・ギターの旋律とビクスビーの歌声は非常に孤独で、誰からも取り残されたような寂莫感を漂わせています。
彼の紡ぐメロディ自体もとてもシンプルかつピュアで、それがまた逆にダウナーな雰囲気を強めているように思います。

ジャケットの通りの暗闇の中から、光を求めてもがいているような、ダウナーでありながらもどこかポジティヴな響きも感じさせる作品です。
アシッド・フォークを掘ってみようと思っている人は是非手にとってみてください。






Ode to QuetzalcoatlOde to Quetzalcoatl
(2009/06/23)
Dave Bixby

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Tim Buckley "Goodbye and Hello"

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Artist: Tim Buckley
Album: "Goodbye and Hello"
Label: Elektra
Year: 1967

Tracklist
01. No Man Can Find the War (2:58)
02. Carnival Song (3:10)
03. Pleasant Street (5:15)
04. Hallucinations (4:55)
05. I Never Asked to Be Your Mountain (6:02)
06. Once I Was (3:22)
07. Phantasmagoria in Two (3:29)
08. Knight-Errant (2:00)
09. Goodbye and Hello (8:38)
10. Morning Glory (2:52)


ティム・バックリィの、いや、息子のジェフ・バックリィも含め、バックリィ親子の音楽には、常に影のように悲しみが寄り添っています。
それは彼らが、命を音楽に差し出したかのような悲劇的な死を迎えたことに起因する部分があるのは確かでしょうが、それでもなお、彼らの音楽には、歌声には、とても言葉では言い表せないような悲しみと絶望が込められているように思えます。
それが最も如実に感じられるのは、ティム・バックリィの2ndにして初期の傑作である、この"Goodbye and Hello"を差し置いて他にないでしょう。

フォーマットとしてはサイケデリックな意匠を施されたフォーク・ロックといったところでしょうか。
1曲目冒頭とラストの爆発音SEや、カーニヴァルの音を密かに、かつ大胆にコラージュした2曲目、もはやドープとすら言えるエコー処理が全編にかけられた4曲目など、67年という時代の空気をそのまま映しだすような意匠は枚挙に暇がありません。

しかし、このアルバムを真にアシッドに仕上げているのはやはり、バックリィのアコースティックギターと歌声なのです。
彼はコレ以降、徐々にフリージャズやフリーインプロヴィゼーションに傾倒し、ヴォーカルもその色彩を強めていきます。その声は、地を這うような低音や怪鳥がいななくような跳躍といった、どこか背筋の凍るような感覚すら覚える凄まじいものに仕上がっていくことになります。
しかし、それらと比べても遜色のないほどに、この時期の伸びやかでペシミスティックな歌声もまた凄まじいことには違いありません。

ヴォーカルスタイルは以降に比べるとまだまだ特殊なものではありません。
しかし、彼はその4オクターブの声域を見事に使いこなし、どこか醒めたような優しさやヒステリックじみた狂気まで、様々な感情の中を縦横無尽に行き来します。
ギリギリまで舞い上がり、揺れ動くハイトーンヴォイスはそのまま、彼の擦り切れるしかなかった命のようであり、そしてどこか遠いところを見ているような、現実感のなさを物語ります。
彼は一体何を見ていたのでしょうか。私にはそれは分かりませんが、彼の声を聴くたびに胸の奥が締め付けられ、生きることを諦めてしまいたくなるような感覚に陥るのです。何かとても大切なものを、自分は二度と手に入れることができないかのような寂しさです。

彼の歌声はどこまでも悲しく美しい。
更に、その歌声とアコースティックギターの旋律をサポートするリー・アンダーウッドの活躍も聴き逃せません。その絶妙なカウンターラインは、時にバックリィに寄り添い、時に狂気的に共鳴します。
彼のギターとキーボードがあるからこそ、この作品は演奏的な面でも凡庸なフォーク・ロックに陥らずに済んでいる気がします。

バックリィの数あるディスグラフィの中でも聴きやすく、かつ彼の本質を端的に表した名作だと思います。






グッバイ・アンド・ハローグッバイ・アンド・ハロー
(2006/10/25)
ティム・バックリィ

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Kate Rusby "Sleepless"

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Artist: Kate Rusby
Album: "Sleepless"
Label: Pure Records
Year: 1999

Tracklist
01. The Cobblers Daughter (2:38)
02. I Wodner What is Keeping My True Love this Night (4:40)
03. The Fairest of All Yarrow (2:58)
04. The Unquiet Grave (4:38)
05. Sho Heen (4:02)
06. Sweet Bride (3:38)
07. All God's Angels (4:12)
08. The Wild Goose (4:22)
09. The Duke and the Tinker (3:42)
10. Our Town (4:43)
11. The Sleepless Sailor (3:46)

[Bonus Track]
12. Cowsong (4:37)
13. Botany Bay (4:10)


引き続きトラッド関連をレビューします。
今回紹介するのはUKコンテンポラリー・トラッド界の歌姫ケイト・ラズビーの2ndです。

前回の"Before the Ruin"と同じくトラッドの心をしっかりと消化した上で作られた作品です。
こちらはトラッド(アレンジ含)と自作曲の割合が3:2といった感じですが、自作曲もトラッドと比べ遜色が無いものが多く、もしかしたらこれからこれらの楽曲が新たなトラッドとなる可能性もあるのかもしれません。

改めて聴いてみて、やはり非常に現代的なアレンジメントだと思いました。
何より各楽器の声部がわりとはっきり提示され、どのように音が絡み合っているのかよく分かります。
トラッド(あるいはラズビーの自作曲)の魅力はその旅情と切なさに溢れるメロディ・ラインだけでなく、アコースティック・ギターやフィドル、フルート、アコーディオン、ピアノなどの楽器の美しい絡みにもあるのです。
フィドル/バンジョーの演奏だけでなく、プロデュースも務めたジョン・マカスカーの功績はかなり大きいのではないでしょうか。

個人的なお気に入りは全部…と言いたいところですが(笑)、特に好きなのは感傷的なピアノと、アコーディオンやフルートの切ない持続音との重なりが印象的な4曲目や、ラズビーが16歳の時に書いたという愛らしい6曲目、あとは人気の高いトラッドである8曲目などでしょうか。
全体的に落ち着きのある、メロウでちょっぴりダウナーな感触があり、彼女の作品の中でも特に愛聴しています。






SleeplessSleepless
(1999/08/17)
Kate Rusby

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