Peter Ivers "Terminal Love"

Artist: Peter Ivers
Album: "Terinal Love"
Label: Warner Bros.
Year: 1974
Tracklist
01. Alpha Centauri (3:10)
02. Sweet Enemy (2:47)
03. Terminal Love (2:50)
04. My Grandmother's Funeral (2:24)
05. Modern Times (3:10)
06. Deborah (4:01)
07. Oo Girl (2:28)
08. Audience of One (4:49)
09. Felladaddio (1:50)
10. Holding the Cobra (4:27)
11. Even Stephen Foster (2:26)
明らかにこの社会に適合出来ない人間というものは、やはりある一定の割合で存在していると思います。
そういった人達は自殺してしまったり、あるいは大きな罪を犯してしまったりとあまりほめられた結末を迎えないことが多いですが、逆に芸術分野や学問などの才能を併せ持った場合、その類稀なる感覚をその世界に巧みに落とし込み、素晴らしい成果を残すこともあるように思います。
さて、今回紹介するピーター・アイヴァースも間違いなく後者の中の一人と言えるのではないでしょうか。
元々はブルーズ・ミュージシャンリトル・ウォルターの下でミュージシャンとしてのキャリアをスタートし(それ以前はいくつもの学問分野を修了したとか…)、69年に自己のバンドを率いてデビューしました。
この作品は3rd(2ndがお蔵入りしたため、実質の2nd)になります。
1stアルバムは、アングラなサイケデリック・ブルーズといった趣でなかなかに実験的なサウンドでありましたが、こちらは割りと聴きやすいです。
随所で聴かれる本人によるブルーズ・ハープや、ファンク/ソウルマナーに沿ったようなペナペナとした軽めのディストーションが心地よいギターもあり、そこはかとなく漂うのはブルー・アイド・ソウルっぽい雰囲気なのですが、どこか歪で悲しく、楽曲を聴き進めていく内にどうしようもなく寂しくなってきます。本人のねずみ男(笑)っぽい声がそれに拍車をかけるのですからたまったもんじゃありません。
アシッド・フォーク稀代の名盤の一つに数えられるむきもある作品のようですし、かのゆらゆら帝国の坂本慎太郎も「心のフェイヴァリット」として挙げていた作品だったりします。シド・バレットなど、どうしようもなく「ズレて」いながらもにじみ出るポップネスを有したミュージシャンが好みの人には是非聴いていただきたいですね。
週末にお酒を嗜みながら浸りたい作品…と思うのは私だけですかね、はい(笑)
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