Serge Gainsbourg "Histoire de Melody Nelson"

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Artist: Serge Gainsbourg
Album: "Histoire de Melody Nelson"
Label: Philips
Year: 1971

Traklist
01. Melody (7:32)
02. Ballade de Melody Nelson (2:01)
03. Valse de Melody (1:32)
04. Ah! Melody (1:48)
05. L'Hotel Particulier (4:06)
06. En Melody (3:26)
07. Cargo Culte (7:37)


フランスの誇る伊達男、セルジュ・ゲンズブールが1971年に発表したコンセプト・アルバム『メロディ・ネルソンの物語』。メロディ・ネルソンという架空の女性(ジェーン・バーキンが演じており、ジャケットも彼女)と恋に落ち、飛行機の墜落で彼女がこの世を去るまでの物語というのが本筋になっています。
サウンド面を見ると大々的にロックおよびファンクを取り入れており、当時のフレンチ・ポップス界においては非常に衝撃的なものであったそうです。

基本的にはギター、ベース、ドラムという最小単位のバンドによる演奏の上をセルジュが歌う、というものですが、要所要所にて相方ジャン=クロード・ヴァニエによるオーケストレーションが花を添えます。コレがまた、非常に密やかというか抑制の効いた「引きの美学」を感じさせる仕上がりで、彼のセンスを強く感じさせます。例外的に、M-3だけはオーケストラ主体ですが、壮大なものでは全くなく、どこか密やかで、ちょっとエロティックな雰囲気を醸しています。おそらく、彼の助力なくしてはこの作品は単調なものになってしまうのではないのかと思われます。

しかしながら、やはりこのアルバムはロック/ファンクを根幹に据えているものであり、なおかつグルーヴアルバムです。
まず、ゴムまりのようなベースとほんのわずかにもたったドラムが重心の低い、瞑想的とも退廃的ともつかないうねりを作品全体にもたらします。このドゥーギー・ライトというドラマーの独特のタイム感はややもすれば下手に聞こえますが、ベースと組み合わさることで最大の効果を発揮しています。M-6では実にタイトなグルーヴを聞かせてくれるあたり、実は非常に巧いドラマーであることは想像に難くありません。

そして、品のないノイズ・ギターがその空間を切り裂き、引っ掻き回し、駆け回るのですが、これが非常にサイケデリックな音色で、全体を覆う妖しげかつダウナーな様子を強調しているように思えます。

また、コンセプト・アルバムということでM-1およびそのリプライズのようなM-7で全体をサウンドウィッチにしていますが、この二曲の淡々とした様子が、メロディ・ネルソンという女性が実在したのか、はたまた夢であるのかはっきりしない、どこかアングラでアシッドな香りすら漂わせます。

甘く、危険で、背徳的。そしてとても謎めいている。まるで恋多きセルジュ本人を映したようなアルバム、といっても過言ではないのかもしれません。



Histoire De MelodyHistoire De Melody
(2006/06/20)
Serge Gainsbourg

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