Loke Rahbek "City of Women"

Artist: Loke Rahbek
Album: "City of Women"
Label: editions Mego
Year: 2017
Tracklist
01. Like a Still Pool (3:40)
02. Fermented (2:45)
03. City Of Women (6:23)
04. A Mess Of Love (4:35)
05. Palm (4:01)
06. In Piles of Magazines (5:27)
07. A Word a Day (0:50)
08. Swimwear (3:00)
09. Take Pleasure in Habits (2:56)
Damien DubrovnikやCroatian Amorといったユニット、レーベルPosh Isolationの中心人物としてしられるミュージシャン ローク・ラーベックのソロ・アルバムがeMegoより5月にリリースされました。
本作は『女達の街』という、どこか神秘的/ミステリアスな印象を抱かせるタイトルに違わず、とても透き通った美しさを感じさせる作品です。
柔らかな音の鍵盤、荘厳なストリングス、人里離れた夜半の戸外を思わせるようなフィールドレコーディング、そしてダークな電子音響などが一本芯の通った美的センスに基づいてレイヤーされていることがありありと見て(聴いて)とれると思いますが、今作の魅力は、その殆ど全てがざらついた感触を残すテクスチュアを帯びていることです。
一言で言えば「ノイジー」ということなのですが、いわゆるノイズ・ミュージック然としているわけでなく、美しくレイヤーされた音の上に薄い幕(あるいは布)のように被せられていたり、あるいはサウンドの強弱に合わせて軋み、ゆったりとしたグルーヴを醸してみたり、あるいは複数の打音の中心に据えられて、どこかスペーシー/無機的な空気を作り出したり…とかなりヴァラエティに富んだ使われ方をしており、非常に音楽的(というか楽音としてというか)用いられています。
また、和声的な部分ではモダン/ポスト・クラシカルにも通じる部分もあり、30分強という短めの収録時間ながら、聴き終えた後は非常に充ち足りた気持ちになることと思います。
強くオススメできる一枚です。ぜひ。
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