Gábor Lázár "Crisis of Representation"

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Artist: Gábor Lázár
Album: "Crisis of Representation"
Label: Shelter Press
Year: 2017

Tracklist
01. Crisis of Representation 1 (4:24)
02. Crisis of Representation 2 (4:12)
03. Crisis of Representation 3 (4:20)
04. Crisis of Representation 4 (4:19)
05. Crisis of Representation 5 (2:57)
06. Crisis of Representation 6 (3:51)
07. Crisis of Representation 7 (9:04)
08. Crisis of Representation 8 (4:41)


イメージを想起させるような視覚的な音、という表現がなされた作品は今までにも多くありましたが、ブダペストを拠点に活動するガボール・ラザールによる新作"Crisis of Representation"ほどその表現が適切な作品はないのではないでしょうか。
むしろ、彼が今作で鳴らす音は、まるで視覚情報をそのまま聴覚情報に変換しているかのような錯覚すら覚えるほどに立体的で、そしてまた、ソフィア・ボーダによる(本当の視覚情報であるところの)アートワークのように透き通っています。

本作は2011年から2016年までの間に録音されたマテリアルを集めたものということですが、これらの音の間に5年もの歳月が横たわっているとは到底思えないほどに音の質感は統一されています。
先ほど「アートワークのように」と表現しましたが、本当に特徴的な音でして、水晶のような透徹とした雰囲気を持ちつつも、3D映像のように非物質的で(なのに)立体的、というなんともSFチックな響きのテクスチュアでもってアブスラクトなテクノ・ミュージックを形作る様には、どこか"Gantz Graf"以降のautechreへの類似性を感じます。
そういえば、あちらは聴覚情報をそのまま視覚情報に変換したかのようなMVが制作されていましたね。

楽曲そのものはautechreほど破壊的ではなく、アブストラクトでありながらもどこか「ノれる」ものに仕上がっています。
鋭角なビートがスクリューされ、引き伸ばされつつミニマルにリズムを刻む様子はアートワークのような3Dイメージが自由自在に動き、変化しているかのようでもあります。

レーベルのインフォによると「ただ一種類の特徴的な音色と、わずかな作曲技法(only one type of characteristic sound and a few composition techniques)」で本作は構成されています。
すなわちこの作品は、とにかくただこの音のテクスチュアのみを楽しむためのものなのです。
「音響派」なんて定義の曖昧なタームが過去にありましたが(というか便利なので未だに言っちゃいますけど 笑)、ただ音のテクスチュアだけを押し出した本作こそ、正に「音響派」の名作といっても過言ではないでしょう。


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