Oddarrang "Agartha"

oddarrangagartha.jpg


Artist: Oddarrang
Album: "Agartha"
Label: Edition Records
Year: 2016

Tracklist
01. Aletheia (5:26)
02. Central Sun (5:37)
03. Mass I-III (9:51)
04. Admiral Byrd's Flight (6:52)
05. Telos/Agartha (11:18)


フィンランドの実験的ジャズ・バンドOddarrang(オッダラン、と読むそうです)の4作目がEdition Recordsより発表となりました。
まだまだ日本では知られていないバンドのようなので(実際私も今作が初めてです)、wikiなどから軽くバンドについてまとめておきます。

結成は2003年、ドラマーのオラヴィ・ロウヒヴオリ(Olavi Louhivuori)が中心人物で作曲とプロデュースも彼が担当しています。
他のメンバーはトロンボーンのイルマリ・ポーヨラ(Ilmari Pohjola)、ギターのラッセ・サカラ(Lasse Sakara)、ベースのラッセ・リングレン(Lasse Rindgren)、チェロ及び二胡(Erhu)のオスモ・イコネン(Osmo Ikonen)という4名で、今作では全員がヴォイス/コーラスも担当の上、サカラ以外でロウヒヴオリを含めた4名がシンセも担当しています。
ちなみに、1曲目ではアイノ・ペルトマー(Aino Peltomaa)という人物もヴォイスでゲスト参加していますね。
Edition Recordsからは2013年の前作"In Cinema"から所属しており、イギリスでは高評価を得ているようで、徐々に注目が集まってきているようです。

さて、彼らの音楽性はというと、今作を聴く限りではジャズというよりもむしろポスト・ロックやプログレッシヴ・ロックが近いような印象を受けます。
英国~北欧ラインの靄がかかったような神秘的な空気/雰囲気を弦と管のサスティンによりゆっくり空間に滲ませつつ、シンセ・ドローンで底部を支え、スピリチュアルな和声感を持ったヴォイスや、エフェクト風の装飾音により彩りを加えるような所作がほぼ全編を通して見られます。
旋律/和声のセンスもやはり北欧らしく、透き通った感覚の中に少々のほの暗さを感じさせるもので、先述のサウンド面と合わせるとアイスランドのポスト・ロック・バンドSigur Rósあたりに非常に近い印象を受けます。

ネット上の評価などを見てみると、作を進めるごとにシンセの比重が増えてきてるようですが、今作ではそれがかなり強く顕在化しているようです。
それを象徴するかのように、1曲目はドラムレスでシンセ中心とした楽曲に仕上がっていますし、その他の曲でもバンドメンバーの演奏にシンセが被せられることで、かっちりとした構成を感じる楽曲でもどこかアトモスフェリックな雰囲気に仕上がっています。

作曲は、先にプログレッシヴ・ロックやSigur Rósを挙げたことからもある程度想像がつくとは思いますが、ゆったりとしたスタートからじわじわと空間に音を滲ませつつ、クライマックスまで盛り上げていくという手法をとることが多いようです。
特にそれが現れているのは長尺曲の3曲目と5曲目でしょう。
どちらもタイトル通りの複数部構成の楽曲で、ゆっくりと音数/フレーズを増やしながら丁寧に楽曲を盛り上げていく様には実に北欧のバンドらしいものを感じます。
これらの大曲に比べると、2曲目や4曲目はやや躍動感を感じさせる作風ですが、その中にもどこかうら寂しい雰囲気を忍ばせているのもやはり北欧の(以下略)

とまぁ、かなりお手本のように北欧らしいポップ/ロック作品と言える本作ですが、あまりジャズっぽさは感じませんでした。
演奏もプレイヤビリティを重視するというよりは、5人で協力しながら楽曲を構築していくような雰囲気があり、個々の演奏での見どころよりも全体の流れに重きが置かれているように思います。
Sihur RósだけでなくMúmや、あるいはMogwaiあたりが好きな方に非常におすすめできる作品だと思います。
個人的にはこの作風で個々のプレイヤビリティを発揮できるように発展していって欲しいかな、と感じています。


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