The Love Experiment "The Love Experiment"

theloveexperiment.jpg


Artist: The Love Experiment
Album: "The Love Experiment"
Label: Sweet Soul Records
Year: 2016

Tracklist
01. Prelude (2:05)
02. Slow (5:09)
03. School Girl (4:00)
04. Heejin's Theme (2:00)
05. Friends (5:02)
06. Interlude (0:53)
07. Waiting (4:25)
08. Beautiful (6:46)
09. Outro (1:12)
10. Love Experiment Jam (Tehbis Flip) (1:46)
11. Friends Re: Construction (5:02)
12. Theme & Variation (1:17)
13. Want Your Love (JPN MIX) (4:45)


NYのフューチャー・ソウル・バンド The Love Experimentのデビュー作が日本のSweet Soul Recordsからリリースされました。
セルフタイトルの本編(1~9曲目)に日本オンリーのボーナストラック4曲を収録した形となっています。(今のところ日本のレーベルのみのリリースなので、「日本オンリー」ってのもおかしな話な気がしますが…)

マイルス・デイヴィスやビリー・ホリデイ、ジョン・コルトレーンからJディラ、Flying Lotusなどに影響を受けたと語る彼らのサウンドはど真ん中のネオソウル風味です。
ドラムのチャールズ・バーチェルによる、細かい譜割りで一拍もたったような感触を残すJディラ直系のビートや、ヴォーカルのキム・メイヨーによる初聴ではエリカ・バドゥと勘違いしそうな歌声などは正に、と言った風情で聴いていて非常に安定感があります。

ブラスはヒプノティックな(Dの"Voodoo"的な)重心低めのヴァンプや、わざとらしいほどにメロウなラインを加えつつ、3曲目や13曲目のソロなどではモダン・ジャズやフュージョンなどの空気も感じさせる幅広さを持っていますし、鍵盤もピアノやシンセ、ローズを使い分けて様々なテクスチュアで楽曲を彩っています。
ピアノが前面に押し出された1曲目の冒頭など、ソウル/R&Bのレコードらしからぬアーティスティックな始まりで、一瞬CD間違えたのかと驚きました。
もちろん、ビートが入ってくるとその誤解はすぐさま解けたのですけど(笑)

根本的なスタイルはネオソウルですが、そこに加わるストリングスアレンジや電子音などには、クラシックやチェンバーポップ(またはソフトロック)、あるいはエレクトロニカなどからの影響と同時にリーダーのバーチェルのアカデミックな素養を感じさせます。(実際にニューイングランド音楽院やハーバード教育大学院で学び、現在は教鞭をとることもあるとか)

全体的には手堅くまとめてきた印象のある作品ですが、個人的に特徴的だと思うのは'Prelude'、'Interlude'、'Outro'と冠された3曲が暗示するトータルなアルバム作りと、1曲の間で大きく曲調が変わる楽曲展開です。
2曲目や3曲目などに顕著ですが、ネオソウル風味のゆったりした楽曲から、いきなりビートがバウンスし始めますし、その後すぐの4曲目に平然と映画音楽風のストリングス主体のインストを挿入するのにも結構驚かされます。
8曲目などはその真骨頂といった感じでアグレッシヴなパートと、スローダウンした瞑想的なパートを行き来しながら、ラストはネオソウルに帰結するという、かなり壮大な作りになっています。

そして、この2つの要素からふと思い浮かぶのはマーヴィン・ゲイの"What's Goin' on"です。
あの作品が、ソウル/R&Bがアートとしても通用することを証明した最初の作品だとするならば、今作は間違いなくその子孫と言えるでしょう。
バンド名にもなっているとおり、「愛(love)」がこのバンドの基本テーマだと言うのもマーヴィンっぽい気が(笑)

ボーナストラックを除くと30分程度のややライトな仕上がりですので、ぜひ重厚なフルアルバムを作ってみてもらいたいものです。
割りとメンバーが流動的なコレクティヴのようなので、ぜひ人脈をフルに活かしたゲストてんこ盛りでお願いします(笑)


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

vuoy

Author:vuoy
音楽好きです。
情報に間違いなどありましたらコメント欄で結構ですので気軽に連絡ください。
Last.fm
twitter

【注意事項】
まれに、当blogの記事をオークションの商品説明に引用またはURL貼付されているページを見ることがあります。
当blogの記事はあくまで個人の感想であり、ミュージシャン本人以外の利益に供する目的はありませんので、商用目的での無断引用/URL貼付はご遠慮願います。
どうしてもという場合には、twitterなどでご相談いただければ検討しますので何卒ご理解いただきますようよろしくお願いします。

アクセスカウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
vuoy's Profile Page
Twitter
検索フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
音楽
341位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
洋楽
67位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR