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James Blake "The Colour in Anything"

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Artist: James Blake
Album: "The Colour in Anything"
Label: Polydor
Year: 2016

Tracklist
01. Radio Silence (4:00)
02. Points (3:31)
03. Love Me in Whatever Way (5:03)
04. Timeless (4:22)
05. F.O.R.E.V.E.R. (2:40)
06. Put That Away and Talk to Me (3:57)
07. I Hope My Life (1-800 mix) (5:40)
08. Waves Know Shores (2:55)
09. My Willing Heart (4:02)
10. Choose Me (5:38)
11. I Need a Forest Fire [feat. Bon Iver] (4:17)
12. Noise Above Our Heads (5:03)
13. The Colour in Anything (3:33)
14. Two Men Down (6:01)
15. Modern Soul (5:32)
16. Always (5:04)
17. Meet You in the Maze (4:55)


先週、突如リリースされたジェイムス・ブレイクの新作は、彼が着実に、そして劇的に、音楽家としての高みに至ろうとしていることを示す好盤と言えるでしょう。

自身の歌声を、オートチューンを発声器官のように自由自在に扱って捻らせ/捩らせながら、ダブ由来の残響が形作る空間/虚空に投げ込んだ1st"James Blake"以降、彼の動向は常に注目されていました。
続く2nd"Overgrown"で、彼は1stでお披露目した歌声を丸裸にしながら、1st以上にR&B/ソウル化した楽曲に載せて歌うことで、シンガーとしての自分を試しているような素振りもあったように思います。

彼の音楽の中にはブルーズやゴスペルなどに対する愛が常に感じられました。
それは、三行詩的な歌詞構造や一処から動けない/動かないような係留感覚、あるいは上ずりながらスピリチュアルに舞い上がる声のサスティンなど、様々な形で楽曲の中に忍ばせてあり、我々が彼の音楽を聴いて感じる虚無感や、あるいは高揚感の大きな原因だったように思います。
そして、本作ではそれがよりはっきりと現れています。

まずもって、元々アルバム・タイトルにも使用される予定だった冒頭の'Radio Silence'からして驚きです。
なんといっても、生のピアノに向かいながら歌うブレイクの姿がはっきりと思い浮かぶのです。
さらに歌声が多重録音で幾重にも重ねられ、空間を瞬時にスピリチュアルな色彩で塗りつぶしていく様には圧倒されました。
歌声自体は、2ndのように生歌オンリーというわけでなく、1stでも見られたオートチューンの使用が復活しています。
彼は自身の生の声と、オートチューンで変化させた歌声を用いて、音響も多層化させているのです。
2ndまで徐々に進行していたSSW化が、ここにきて一気にモノになったような印象を受けます。

そして、その歌声が載せられる楽曲は、相変わらず余計なものをそぎ落とし、極限までミニマルに構築されたものばかりです。
この辺りはやはりポスト・ダブステップを出自とするところから来るのかと思いますが、週明けに同じく突然発表されたRadioheadの新作"A Moon Shaped Pool"(ミニマルだという評を結構見る気がします)に比べても格段に抑制の効いた音作りだと思います。
楽曲は、ドローン状の音響や執拗に繰り返されるリズムトラックやシンセなどの音が抜き差しされる以外の変化をあまり見せません。
そんな中を、「虹色の歌声」とでも呼びたくなるほどに様々なテクスチュアを付与された歌声は、時に後ろ向きな湿り気を帯び、あるいは感情の赴くままに暴発し(ブレイクがシャウトしている!)ながら、彼の感情を存分に、隅々にまで染み渡らせていきます。

本作を端的に言い表すとするなら「トラックでモーダルな(?)ガイドラインを提示した上で、好き放題に歌っている」という表現になるかと思いますが、それがなんとも様になっているのは彼にシンガーとしての実力が備わってきたことの証拠でしょう。
オートチューンの使用や、共同作業者のジャスティン・ヴァーノン(Bon Iver)の歌声などに隠れてしまっていますが、1stや2ndに比べると随分歌うのが巧くなったように感じました。
(ちなみに、歌ってはいませんが数曲でフランク・オーシャンも作曲に携わっています)

まだまだ最高傑作、というには早いかなという気がしますが、以前どこかで言ったとおり、個人的に彼は5thあたりで最高傑作を生み出すと思ってますので、本作が2ndからの着実な進歩が感じられる内容であったことに安心しました(笑)




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