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Adam O'Farrill "Stranger Days"

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Artist: Adam O'Farrill
Album: "Stranger Days"
Label: Sunnyside Records
Year: 2016

Tracklist
01. A & R Italian Eatery (3:29)
02. The Stranger (10:17)
03. Survival Instincts (6:50)
04. Why She Loves (8:52)
05. Alligator Got The Blues (5:51)
06. Forget Everything You've Learned At School (5:44)
07. The Cows and Their Farmer Walt (7:40)
08. The Courtroom (3:16)
09. Building The Metamorphosen Bridge (5:16)
10. Lower Brooklyn Botanical Union (6:15)

ラテン/キューバン・ジャズのピアニスト アルトゥーロ・オファーリを父にもつ若きトランペッター アダム・オファーリのデビュー作がSunnyside Recordsよりリリースされました。
彼は、昨年ACTより発表されて話題を呼んだ、ルドレシュ・マハンサッパの"Bird Calls"(未聴)にも参加しており、そのプレイには定評があったようで、今回晴れてバンドリーダーとしてもデビューすることとなりました。

彼の一家は由緒正しい音楽家一家で、祖父や父母だけでなく、兄弟の多くもミュージシャンとして活躍しています。
今回は兄のザックをドラマーに据え、また、旧知の仲らしいサキソフォニストのチャド・レフコヴィッツ=ブラウンと、ベーシストのウォルター・スティントンを迎えて2管カルテットで本作を録音しました。

1曲目、ワルツ調の'A & R Italian Eatery'の気だるいベースの導入からトランペットが入ってきた瞬間、本作の空気は確立されます。
ジャズを愛好する方であれば、この瞬間にモダン・ジャズというか、むせ返るほど濃厚なバップの香り/雰囲気を感じない方はいないでしょう。
テーマ-ソロ回し-テーマのリプライズというオーソドックスなモダン・ジャズ・スタイルの楽曲に加え、各々のプレイがそのような空気を感じさせるのかもしれません。

個人的には菅の2人からはエリック・ドルフィーやサム・リヴァースに似た印象を、ベースからはリチャード・デイヴィスに似た印象を覚えます。
管について言えば、分かりやすいフレーズを避けながら、それでいて完全に崩壊はしないというギリギリのラインを辿るプレイに先達に通じるような緊張感と異次元感(?)があるように思いますし、ベースについては完全にドルフィーの"Out to Lunch"とか、ヒルの"Judgment!'あたりのイメージです。
リチャード・デイヴィスがあの時代のベーシストNo.1の私にとっては嬉しい印象だったりします(笑)

ただ、このアルバムが完全にモダンジャズの再生産かというとそういうわけでもありません。
むしろ、現代ジャズの中でも私が一番面白いと思っている「狭義の(アコースティク)ジャズの更新」にチャレンジしている類の作品だと言えると思います。

特にその傾向が強いのはやはりドラムのザック・オファーリでしょうか。
たしかに、他の3人の演奏にあわせてオーソドックス(に聴こえるだけ?)な4ビートを叩いているところもありますが、現代的なリズムの崩しを入れてくる箇所も多いですし、逆に、ある程度拍子のはっきりしたドラムに他の3人(特に管2人)が違うリズムでアプローチしていくような瞬間も見られます。
5曲目など、アンサンブル崩壊の直前まで各人が演奏を崩したうえで、バチッとテーマのリプライズで合わせてくる辺りなどはゾクゾクするほど格好良いです。

レーベルの解説(下のbandcampページにも載っています)など見ると、アルバムの最初から終わりまで徹頭徹尾バップ・マナーに沿いながらも曲ごとに様々な試みを行っているようで、やはり過去のジャズのフォーマットにあえて則しながらも、その単なる再演をするつもりはないということなのでしょう。
そして、それは何度も言うように現代のジャズにおいて最も興味深く、面白い姿勢なのではないかと思いますし、これほど見事に「バップな」現代ジャズは初めて聴きました。
最近のジャズなんて、という古くからのジャズファンこそ聴くべき作品だと思いますし、現代のジャズファンにも、この作品から過去のモダンジャズに興味を持ってもらえればと思います。

なお、現在Amazonなどでは入手困難なようですので(直に落ち着くでしょうが)、Paypalのアカウントなどをお持ちならbandcampから購入したほうが早いと思います。
CDはもちろん、FlacやAlac、MP3でのDLも付属してきますのですぐ聴けますし。

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