スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Frank Zappa "Studio Tan"

studiotan.jpg


Artist: Frank Zappa
Album: "Studio Tan"
Label: DiscReet
Year: 1978

Tracklist(アナログ版では2曲目と3曲目が逆転)
01. The Adventures of Greggery Peccary (20:40)
02. Revised Music for Guitar & Low Budget Orchestra (7:36)
03. Lemme Take You to the Beach (2:44)
04. RDNZL (8:12)


70年代後半、ザッパは"Läther"と題した超大作アルバムを構想し、その実現に向け様々なマテリアル/楽曲を録音していきました。
全部でレコード4枚組にもなるアルバムは一旦の完成をみましたが、親会社のワーナーが(諸説あるようですが)本来の形での発売を拒否し、アルバムを3枚に解体のうえ、ジャケットも勝手に決めて発売していしまいました。
その内の1枚が今回紹介する"Studio Tan"です。

"Läther"はザッパ死後の96年にCDにてリリースされることとなりましたが、それまでは本作と"Sleep Dirt"、"Orchestral Favorites"、そしてこれらに先駆けて発表済だった"Live in New York"に分割されて収録された楽曲を元にその形を想像するしかありませんでした。
(唯一、ワーナーが発売を拒否した直後にザッパがラジオにて無断でアルバム全曲を放送するというカウンターに出たため、エアチェックの海賊版は存在していましたが)

発売当時、ザッパは本作を含めた3作品についてあまり良い印象を持っていなかったようです。
まぁ、自分が熱意をかけて作った大作を勝手にバラされたわけですから、その怒りは随分のものであったと思います。
ゲイリー・パンターによるアメコミ風のジャケットも気に入ってなかった、なんて話も聞きます。
しかしながら後年、91年に自身の作品を順次自身が監修のリマスタリングにてCD化した際にはこれらの3作が改めてリイシューされており、時とともにこれら3作に対する気持ちも変化したであろうことが伺えます。(結局、その段階でも"Läther"は発売されなかったわけですし)

個人的な感想としては…ザッパには申し訳ないけど正直、ワーナーがバラしたのは正解かなぁ…なんて(汗)
特にこの作品についてはそれが顕著です。

このアルバム、何が聴きどころかというとやはり1曲目、アナログではA面を全て使い切った大作'The Adventures of Greggery Peccary'でしょう。
ロックやジャズに飽きたらず、ブロードウェイ/キャバレーミュージックにカートゥーンミュージック、バブルガム・ポップに室内楽的な要素をふんだんに盛り込み、現代音楽的な無調/不協和音にポップさすら宿らせてしまったザッパ流ロックオペラの大曲であり、この時点でのザッパミュージックの集大成的な1曲です。

ストーリーは相変わらずナンセンス(以前の楽曲で登場した「お山のビリー(Billy the Mountain)」が再登場してます)ですが、20分もの間めまぐるしく変化し続ける楽曲展開が作り出す緊張感は凄まじいです。
ザッパをはじめとするメンバー達によるふざけた台詞(というか歌詞というか)とのギャップも凄まじいですけど(笑)

もちろん、アナログではB面に収録された、ヴァラエティ豊かな小品3曲も非常に出来が良いです。
「ギターと低予算オーケストラのために改訂された音楽」と題された2曲目はタイトルからも想起される通りクラシカルな1曲ですが、時代を感じさせるトーンのギターや無調の音階と組み合わさってモンド/ランジっぽいなんとも不思議な感覚を帯びた曲にしあがっていますし、3曲目はThe Beach BoysThe Venturesをおちょくるかのように突拍子もないバブルガムなサーフ・ミュージックでとてもポップです。

また、4曲目の'RDNZL'は個人的にザッパ楽曲のベスト5に入る超絶技巧インストで、ただでさえ強烈な1曲目を8分に濃縮してインスト化したような楽曲。
すでに70年代中期にはライヴで演奏されておりましたが、ここでは更に練り上げられより良い形に進化しています。

3曲目がちょっと異質なものの、全体的にはロック/ジャズ/現代音楽あたりをメインとしたザッパ流ミクスチャーの極地とも言える楽曲が揃い、なおかつコンパクト(40分弱)にまとめられた名作となっております。
"Läther"は確かに重厚なのですが、やはりCD3枚となると長時間すぎてやや冗長かなぁ、という印象が拭えず、ついついコレやジャズロック系の曲をコンパイルした"Sleep Dirt"に手が伸びてしまうんですよね(笑)

その中でもこちらは、ザッパが「理屈じゃなくて直感的/感覚的に好き」とまで語っていたらしい無調の旋律の美しさが非常にポップに提示されたという点で聴くべき点の多い作品だと思います。
膨大なザッパ作品の中で有名作をある程度聴いた後の、冒険の1枚あたりで是非聴いてみてほしいものです。

そして、本日(12/4)はザッパ命日ということで…
フランク・ザッパよ永遠なれ!


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

vuoy

Author:vuoy
音楽好きです。
情報に間違いなどありましたらコメント欄で結構ですので気軽に連絡ください。
Last.fm
twitter

【注意事項】
まれに、当blogの記事をオークションの商品説明に引用またはURL貼付されているページを見ることがあります。
当blogの記事はあくまで個人の感想であり、ミュージシャン本人以外の利益に供する目的はありませんので、商用目的での無断引用/URL貼付はご遠慮願います。
どうしてもという場合には、twitterなどでご相談いただければ検討しますので何卒ご理解いただきますようよろしくお願いします。

アクセスカウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
vuoy's Profile Page
Twitter
検索フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
音楽
451位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
洋楽
78位
アクセスランキングを見る>>
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。