フレデリック "oddloop", "OWARASE NIGHT"

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Artist: フレデリック
Album: "oddloop"
Label: A-Sketch
Year: 2014

Tracklist
01. オドループ (4:15)
02. ディスコプール (4:33)
03. 幸せっていう怪物 (4:01)
04. 砂利道 (4:16)
05. もう帰る汽船 (3:54)
06. うわさのケムリの女の子 (3:34)
07. 人魚の話 (4:39)


owarase.jpg


Artist: フレデリック
Album: "OWARASE NIGHT"
Label: A-Sketch
Year: 2015

Tracklist
01. オワラセナイト (4:23)
02. DNAです (3:38)
03. シャンデレラ (3:55)
04. どうにもこうにも (3:46)
05. セーターを脱がさないで (4:19)
06. 愛の迷惑 (3:26)
07. さよならカーテン (4:14)


ゆらゆら帝国しかり、Zazen Boysしかり、こういった、日本らしいストレンジさを持ったバンドを楽しめるというのは、日本人に生まれてよかったと思うことの一つです。
そして、それはそういったストレンジな感覚を持ったバンドの総本山ともいえるたまに影響を受けたと公言するフレデリックを聴くときにも感じることができます。

三原健司(Vo.&Gt.)、三原康司(Vo.&Ba.)の双子の兄弟を中心として結成されたこのバンドは、常に『踊ること』に自覚的です。
強烈かつ鮮烈なメジャーデビューとなった楽曲'オドループ'はなんとyoutubeで230万回以上も再生されました。
しかし、それがただの「嫌なことを踊って忘れよう」というだけの享楽的/現実逃避的な楽曲であったかというと、そうではありません。

「踊ってない夜」を気に入らないとしつつも、そんな夜がないのは退屈だし、そんな夜を知らない人なんて一人もいない、と歌うこの楽曲は、その執拗なリフレインと反復的な楽曲構造とが相まって頭の中でぐるぐる回るような酩酊的な感覚を聴く者に与えますが、それと同時に奇妙な諦念というかどこか『醒めた感覚』を覚えもするようなものに仕上がっています。
(タイトル自体「odd(奇妙な)ループ」ですしね)

そして、先日発表されたEPのリード曲'オワラセナイト'に関しては「始めるために終わらせないと」というテーマを本人たちが口にしていましたが、この言葉に彼らの根本的な考えが現れているように思えました。
要は「どんなものでも必ず終わる」または「終わらせないといけない」ということです。
そのことは、この曲が'オドループ'を想起させるようなシンセの愛らしいフレーズが随所に現れつつも、「終電」「終焉」「最終戦争」などの「終わり」を想起させる言葉を盛り込みつつ、よりソング然とした、明確な展開とダイナミズムを宿した構造を有していることによりより強くアピールされているように思えます。

彼らは、嫌なことを踊って忘れたくとも、ついその踊りが終わった後のことを常に考えてしまうのかもしれません。
「踊ったって自分が直面している問題は何も解決しない」ということを。そして、その問題に再度向き合うためには踊りを「終わらせなくてはいけない」ことを。
「踊ること」に対するこの諧謔的なスタンスは、自身が公言するたまからの影響とあわせ、彼らの音楽を一筋縄でいかないストレンジなものに仕上げています。
そして、私はこういう「理性」と、どうにも止めようのない「性」がせめぎ合っているバンドが大好物なのです(笑)

さて、そういった感じで彼らの音楽に対する基本スタンスを表明したと言える2作ですが、リードトラック同様その全体像も非常に対照的です。

"oddloop"の方は、ちょっぴり60年代っぽいサウンドのテクスチュアや、レゲエ/ダブなどからの影響も見せつつ、オーガニックにいなたく仕上げたような感じですが、先の'オドループ'の在り方から考えると、こちらはサウンドに埋没するような「忘我」的なアルバムと言えそうです。
全体的にサイケデリックな質感が強いですし、歌のテーマも曖昧かつ抽象的であったり、最終曲に代表されるような(やはりストレンジな)ファンタジーを感じさせるものが多いです。

対する近作"OWARASE NIGHT"は全体的にリードトラックと同様、明確な展開とダイナミズムがどの楽曲にも見られます。
サウンド的にはぐっとニューウェーヴやフュージョン、あるいはアシッドジャズ(Dr.のKAZの嗜好が反映されている感じがします)に寄った「夜」っぽい質感をまとっていますし、都会を想起させるようなところがあります。
また、"oddloop"と比べてベースラインが強調されているとともに、ヴォーカルのカウンターラインとしてより魅力的なメロディを奏でるようになっています。

どちらも30分いかない程度の収録時間で非常に聴きやすく、潔いのですが、個人的にはフルアルバムを早く聴きたいですね。
ぜひメンバー全員の音楽嗜好を混ぜあわせたコンセプチュアルかつヴァラエティに富んだものを期待したいところです。この2枚のEPが非常に良かったので、5thアルバムくらいまでは断然待てますので!(笑)


↓ちなみに、各リードトラックのMVはどちらも可愛らしい女性2名(いずれもモデルさん)をフィーチュアした印象的なものになってます。映像を伴うと中毒性がぐっとあがりますので、最初はぜひMVで!

'オドループ'



'オワラセナイト'



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涙。

いつの間にかここに辿りつき記事読ませてもらいすごく励まされました(+´∀`+)

元気も笑顔も無くしていたんです私、良いことなくて…。
でも暗い気持ちでいたらそれこそ良いことなんて無いのかもしれないですね。
そんな気持ちに勝手にさせてもらっちゃいました(◎>∀<◎)

と同時にvuoyさんってお話したらどんな方なのかな?と気になってきましたヾ(≧∇≦)ゞ
すこしでも話を聞いてもらえたら自暴自棄から抜け出せるきっかけを掴めるんじゃないか…と思わせてもらえたものですから。
お忙しいと思うのですが少しだけ私の悩みを聞いてもらえませんか?
もし、もし良かったらメールください(◎>U<◎)
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