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Interview with @mcatm(drawing4-5) Part 1

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Photo by iwauko murakami


様々な楽音を始めとして、フィールドレコーディングやドローン、アシッドフォーキーな歌声などの雑多な要素を煮詰めに煮詰め楽曲を形作るという特異な音楽性で、群雄割拠の邦インディーズ界(?)で密かに、しかしながら強烈な存在感を放つバンドdrawing4-5

今回、ひょんなことから1999年の結成時からバンドに所属されるとともに、中心人物でもある@mcatmこと濱田智さんに、(ほぼ無断 笑)インタビューをさせていただきました。

2014年は、かねてより定期的に製作状況が漏れ聞こえておりました3rd"chimera, not dead"がついに発表され、そのあまりの名作ぶりに一部で熱狂的な声があったことは記憶に新しいところですが、本インタビューでは製作に6年もの年月を費やしたという本作と、バンドの音楽性の根幹をなす、濱田さんの音楽観について主にお聞きしましたので、前後編に分けて掲載させていただきます。

あくまでインタビューの流れというか開始がほぼ無断だっただけでして、ちゃんと濱田さんご本人には了解を得た上で掲載しておりますことを、改めて申し添えておきます。
なお、@mantakoが私です。



@mantako(以下MA):そういや突然ですが、@mcatmさんのD'Angelo新譜評が知りたいです!


@mcatm(以下MC):LP待ちなのですべてをきちんと聴いたわけじゃないんですけど、’Really Love’聴いて、耳が飛び出るかと思うぐらいビックリしました!誤解を生むかもしれないですけど、drawing4-5でやりたいのはああいうことです。どっちも、HIPHOPを迂回した表現だと思ってます。


MA:なるほどです。drawing4-5における歌詞や、その歌い方にはHIPHOPを通過したような(有り体に言えばラップのような)ものを感じる瞬間がありますが、サウンド面ではどのようなことを意識してらっしゃいますか?


MC: drawing4-5にとってHIPHOPからの影響は非常に大きいんですけど、絶対にラップは導入しないようにしています。何故なら、ラップって表現として強すぎるから。ラップ入れただけで、外から見ると「HIPHOPバンド」になっちゃいますよね。「HIPHOP meets 何とか」っていう、ドン臭い感じ。


MA:やはりラップは印象が強いですものね。入れるとそれだけでHIPHOPになってしまう。他には何かありますか?避けているというよりは、重視していること/狙っていることなどあれば。


MC:サウンドでも歌詞でも、「文脈の衝突」を重視しています。いかに自分にとって意外なことが起こるか、ということなんですが。サウンドとサウンド、言葉と言葉のコンテクスト同士がかけ離れていれば離れているほど、そこに激しいイマジネーションの雲のようなものが生まれますから。


MA:文脈の衝突というのは、異なった要素をぶつけたときに、その隙間に現れる予想外の感覚ということでしょうか?


MC:そうですね。はっきりと、そういう「境界線の曖昧な表現」を追求してるつもりですね。同時にそれは、音楽をやってる上で必ずしも誠実な態度とは言えないのかもしれない、といつも悩むところです。


MA:個人的に、そういう形で生まれてくるイメージみたいなものって陽炎のようというか、強烈ではありながらどこか曖昧模糊としていて、聴き手によってかなり意味合いが変わりそうな気がします。「予想外の」と仰っているのは、そういう、ある程度聴き手に委ねる部分もあるということですか?


MC:「聴き手に委ねます!」ということを第一義に作っているつもりはないんですけど、結果的にそういう表現になっていることは否定もしないですし、個人的には好ましいことだと思います。元々、歌詞の意味を限定しなかったR.E.Mが好きなこともあって、単純にリスナーとしてはそういう表現のほうが好きですね。
だから、僕が一番の参照元としているようなDreamiesとか、あらゆる実験的な音楽を聞く事は、(僕が楽しめるレベルの)ポップミュージックを作る上で、とても重要なことだと思っています。すべてのポップミュージシャンは、実験音楽やアヴァンギャルドな悪ふざけに触れるべき!


MA:同感です。実験的な音が、一部のミュージシャン/好事家だけでなく、広くポップフィールドで応用されると、もっと色々面白いだろうなー、とは漠然と感じています。
Dreamiesの名前が出たのでお聴きするのですが、もしよろしければ@mcatmさんのサイケデリックロック/アシッドフォーク近辺でのベスト5作品(時代は関係なく)を教えていただけませんか?


MC:超難しい…。パッと思いつくので言うと、Bill Holt ”Dreamies”、White Noise ”An Electric Storm”、Os Mutantes “Mutantes”(2nd)、Tower Recordings “Folkscene”、Benoit Pioulard “Hymnal”ですかね。
でも、PG Six “well of memory”とか、satomimagae “Awa”とか、Linda Perhacs “Parallelograms”とか、Islaja “Palaa aurinkoon”とか…外せないのも大量にあって、5枚は無理…。


MA:ごく一部しか分からなかったです。質問しておきながら申し訳ないです…やはりdrawing4-5の楽曲において、そういったバンド/ユニットからの影響ってのはありますか?


MC:無茶苦茶あります!!!!!最初に挙げた五枚は、完全にリファレンスです。「アシッド・フォーク」と言っておきながら、最初の三枚とかは完全にコラージュものですし。Mutantesの2ndのジャケットは理想のバンド像です!
(ここで最初の5バンド/ユニットについて動画付きで楽曲をご紹介いただきました。本編の最後に貼っておりますので、併せて御覧ください。)


MA:うおおたくさん動画つきで!ありがとうございます!Dreamiesは気になりつつ聴いてなかったのですが、折角の機会なので注文してみました!後も徐々に!
もしよければ、この関連で以下の2種についても教えていただけませんでしょうか。

(1)@mcatmさんがリスナーとして選ぶオールタイム・ベストあるいは無人島アルバム
(2)先程の5作以外でdrawing4-5の、現在の音楽を構築する上で強烈にリファレンスとなっているアルバム

枚数制限なしでお聴きしたいと思いますが、掲載の都合上、特にこれについてはピックアップしてほしい、というような盤がありましたら教えていただけると幸いです。


MC:枚数制限無しになると書きだすのに一週間ぐらいかかってしまうので、ある程度制限して考えるんですが、(1)無人島ディスクについては、大人の嗜みとして(笑)常に懐中にリストを忍ばせていたいなと思っています。

【無人島ディスク】
1. Sebadoh “Freed Weed”
2. Pavement “Westing (by Musket and Sextant)”
3. Joan of Arc “Live in chicago, 1999”


後は先に挙げたTower Recordingsとか、Dreamiesも含まれます。

また(2)リファレンスですが、ここに挙げたもの以外で考えると、HIPHOPと実験音楽が圧倒的に多いです!
例えば、Madvillainの"Madvillainy"(これは1st作るときにも参考にしているフェイヴァリットディスクです)とか、今回で言うとaiwaくんというトラックメーカーに教えてもらったAlchemist "Russian Roulette"とか。
また、Prefuse 73 "The Only She Chapters"も、制作の途中に発表されてある種の「超えなければならない壁」として立ちはだかりましたね。Sun RaやNo-Neck Blues Bandの諸作とか、DestijlやTime-Lag、Not Not Funなどの愛すべきレーベルの作品や、インドやアフリカ、アジアのポップミュージックの影響も大きいです。


MA:ありがとうございます。Joan of Arcの"Live in Chicago, 1999"については、以前お話していらっしゃったのをよく覚えています。
個人的にはJOAの活動においてこの作品と次作"The Gap"は明らかにティム・キンセラの創作のピークであったと思いますが、個人的には"The Gap"の方が好みということもありますし、
また、誠に勝手ながら、drawing4-5の音楽から私が受ける印象に近いのは"The Gap"の方なのです。


MC:嬉しいですが、僕にとっては「まだ”Live in Chicago, 1999”には辿りつけなかったのか」という事でもあり(笑)、”chimera, not dead”は確かに”Live in~”とは趣向を異にする作品ですから、まだまだ制作の道は続く…ということなのかもしれません。
ちなみに、ティム・キンセラのピークということでいうと、あの二作はケイシー・ライスの尽力がかなり大きかったんじゃないかなーと思いますし、数年前の来日時に「自分は他の人がいないと何も出来ない」と、僕と同じようなことを言っていた(笑)ので、どんな人が関わったかで大分内容が変わってくるんだろうなと思います。


MA:@mcatmさんは"The Gap"についてどういう作品だと捉えていらっしゃいますか?
勿論、"Live in Chicago, 1999"とdrawing4-5の音楽との関連性など、何かご本人として思うことがあればそちらもお聞きしたいです。


MC:”The Gap”が発売される直前に、Weatherのイベントで佐々木敦さんがDJで’As Black Pants Make Cat Hairs Appear’をプレイしたんですが、本当にぶっ飛んだことはよく覚えています。
僕がガラスの割れる音をよく使うのは、あの曲からの直接的な影響です(笑)。
勿論、大傑作だと思いますし、個人的な思い入れも大きいです。”Live in~”はアルバムトータルで見た時に、あのJLG『ウィークエンド』を模したアートディレクションも含めて、ほとんど「宝物」に近い完成度を誇っているので、どうしてもそちらを無視するわけにはいかないのですが、“The Gap”みたいなアルバムを作れるバンドは、あの当時のJOAしかいなかったでしょう。
ちなみに、JOA伝説の初来日時、酔っ払ったティム・キンセラに、drawing4-5のテープ作品を渡しましたよ。何の音沙汰もなかったけど、多分あいつ、テープ失くしてると思う(笑)。


MA:ガラスの割れる音は1st収録の’たたかい方’の冒頭でもはっきりと使われてましたね。
あれは確かに聴いた瞬間「あ、”The Gap”だ」なんて思いました(笑)
そこも余計に嬉しかったというか、私は本当に”The Gap”が好きで、@mcatmさんとの会話からdrawing4-5とJoan of Arcがつながっていることを確認できた時は心のなかで小躍りしてました(笑)

(後編に続く)




@mcatmさんの選ぶサイケデリック/アシッド・ミュージックの5枚

1. Bill Holt "Dreamies"
'Program Ten'(前半12分)


2. White Noise "An Electric Storm"
'My Game of Loving'


3. Os Mutantes "Mutantes"(2nd)
'2001'


4. Tower Recordings "Folkscene"
'Atrocity Jukebox'


5. Benoit Pioulard “Hymnal”
'Margin'



おまけ


Joan of Arc
"Live in Chicago, 1999"より'Who's Afraid of Elizabeth Taylor?'


"The Gap"より'As Black Pants Make Cat Hairs Apper'



後編についてはまた後日掲載いたします。
なお、本インタビューの掲載に際し、2枚のアーティスト・フォトをご提供いただきました。
1枚は今回の一番上に掲載しているもので、もう1枚は後編で掲載いたします。お楽しみに!
(後編は更に内容が濃いですよ!)


chimera, not deadchimera, not dead
(2014/12/24)
drawing4-5

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