The Most 10 Discs of 2014

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皆様あけましておめでとうございます。
年が明ける前に、2014年の新譜/リイシューに関してのベストを発表しましたが、年が明けて最初の今回は、昨年とてもよく聴いた/心に残った旧譜を紹介します。
選盤の性質上、順位付けはしておりません。


Tigran Hamasyan "Shadow Theatre"(2013)


Jason Moran "Black Stars"(2001)


Kate Bush "The Dreaming"(1982)


András Schiff "Beethoven: The Piano Sonatas, Volume VIII"(2008)


かしぶち哲郎 "リラのホテル"(1983)


Donald Byrd "Stepping Into Tomorrow"(1975)


Miles Davis "Kind of Blue"(1959)


Talk Talk "Laughing Stock"(1991)


Cassandra Wilson "Traveling Miles"(1999)


ROVO "RAVO/RAVO DUB"(2010/2011)



改めて選んでみると、実に半数がジャズ関係ということで驚きました。
確かに、昨年は批評家の柳樂氏によるムック本『Jazz: The New Chapter』が話題となり、リスニングの参考にさせていただいたこともあり、自分にしては珍しく、世の中の最新の話題についていけたような気がしています(笑)

JTNC関係というとやはりティグランジェイソン・モランの2人の作品をよく聴き、現代ジャズの複雑かつ大胆なリズムワークに魅せられました。
また、モランと、ここには挙げておりませんがヴィジェイ・アイヤーらの根底にはM-BASEがあり、少しずつではありますがそちら方面にもアプローチをかけてみました。スティーヴ・コールマンやゲイリー・トーマスなどいくつか聴いてみましたが、一番引っかかったのはM-BASE後のカサンドラ・ウィルソンの活動だったように思います。
M-BASEそのまま、というような作風ではありませんが、同じくM-BASE畑のグレッグ・オスビーなどもこの時期Blue Noteで力作を発表しており、その影響が現在のBN(モランやグラスパー)の作品に通奏低音のように流れているということを実感できました。
グラスパーはM-BASEの影響を受けていない、と語っているようですが、現代BNのディストリビューションの傾向なども含め、全く無関係ではないのではないかと考えています。

また、過去のジャズ名作としては、マイルス・デイヴィスの大名作"Kind of Blue"及びここで導入されたモードについて、感覚的にではありますがどういったものかの理解を進めることができたのも個人的には大きな収穫でした。
実を言うと、ジャズではありませんがここに挙げているTalk Talkも実はそういう「モーダルな」部分に共鳴した気がしますし、そこからシルヴィアンやポストロックなどにつながる、というのも発見でした。

他にも、リイシューでも挙げましたがドナルド・バードの電化期の作品もよく聴きました。
タイトなリズムと洒脱/小粋な作風は、中毒性はそのままながら毒気の抜けた電化マイルスといった趣で、門下生バンドThe Blackbyrdsとあわせて非常にハマりました。

また、twitterで教えていただいたアンドラーシュ・シフによる、ベートーヴェンの後期3大ピアノソナタも非常に感銘を受けた作品でした。
ECMらしい、空間とそこに鳴る音の響きを重視した録音と、シフによる丁寧かつ繊細な演奏が、ベートーヴェンの後期ソナタの持つ美しさを、時に力強く、時に上品に表現しきっておりました。何人かの後期ソナタを聴いてみましたが、ダントツの素晴らしさで、自身の定本だったグールド版に肉薄、あるいは超えてしまったかもしれません。
紹介いただいたyorosz様には感謝してもしきれないくらいです。ありがとうございました。

ケイト・ブッシュも今更ながらに初めて(能動的に)触れることが出来ました。
こと問題作と名高い"The Dreaming"の鬼気迫る雰囲気には非常に驚きましたし、また、のめり込みました。
様々なニュアンスを声に込めるケイトのヴォーカリゼーションと、執拗に多重録音された音により重層化した楽曲は狂気的ともいえるパワフルさをはらんでいると思います。5.1chリミックスを熱望!

山本精一関係も今年改めて聴き直すことができたように思います。
特にかれこれ6~7年ほど離れていたROVOを再発見できたのは嬉しい出来事でしたね。
過去の作品を改めて聴き直すとともに、2010年以降の「現在のROVO」に触れることができたのも良かったです。

最後に、この一年は自分にとって、2013年末に亡くなったかしぶち哲郎への追悼の年でもあったように思います。
レビューなどはできませんでしたが、ソロ作やライダースの作品は折にふれて聴き返し、その度に彼の不在という事実に打ちのめされました。
命日に発売となったトリビュート作も新譜ベストの方で挙げましたが、これから一層、彼の作品が愛され、評価されることを願いたいと思います。
かしぶちさん、改めて、ご冥福をお祈りします。
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