想い出波止場 "水中JOE"

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Artist: 想い出波止場
Album: "水中JOE"
Label: Alchemy Records
Year: 1991

Tracklist
01. 22次元 (6:47)
02. サムライ ACID CONTMPORARY (2:31)
03. BLUES FOR TURN TABLE (3:46)
04. ROUTE 99999 (3:37)
05. 水中JOE (1:13)
06. 中核 (2:28)
07. SHOOTING DUB (0:41)
08. 太っ腹(玉砕ワルツ) (2:08)
09. ハウ (4:42)
10. N.C.C.P1701-1 (1:57)
11. 第三ロック (5:53)
12. IN (5:00)
13. SEA MONK (0:41)


まだまだ続きます山本精一強化期間。
第3弾は彼の数ある活動の中でも一際異彩を放つバンド 想い出波止場の、これまた一際異彩を放つ2nd"水中JOE"です。
本当は3rd"Black Hawaii"のレビューを考えておりましたが、波止場のディスコグラフィの中でも際立った傑作であるこれをまだレビューしていなかったことを思い出し、方針転換しました(笑)

さて以前、5th"金星"をレビューした際に、このバンドを「山本精一にしかわからない『何か』を表現するためにありえないほどの手間をかけている」と表現させていただきました。
"金星"以降の作品では(メジャーということもあってか)音楽的にまとまりも見えてきますが、非常階段のJOJO広重が主宰するレーベルAlchemy Recordsから作品をリリースしていた初期について言えば、以降の作品群に比べより「意味不明さ」がはっきりと現れています。そして、その中でもこの"水中JOE"は随一です。

さて、山本本人が「ヘッドフォン・ミュージック」と表現していることからも想像ができますが、アルバム全体を通して根底に流れているのはダブの手法です。
もちろん、その他の要素も多すぎてダブという「ジャンル」には当てはまらない(というか、収まりきらない)ものではありますが、随所で聴かれる、狂騒的なエコー/リヴァーブやディレイは明らかにダブのものです。(ついでに言うとベースもやや強調気味)

他にはプログレ(YESの'Close to the Edge')、ブルーズ、ノイズロック、レゲエ(あるいはカリプソ?)、HIPHOIP/ラップ、そして水中で人がしゃべる声(謎)などが見られますが、それらが整合性など全く関係なくぶつけられ、つなぎ合わされ、ダブの音響でまとめられることで全体的には密室感・閉塞感を強く感じる作風になっています。
ジャケット通りの真っ暗な部屋(?)が思い浮かびますね。(ゴルフは思い浮かびませんが…)

冒頭の'22次元'からしてその異様さはわかると思います。
YESの'Close to the Edge'(のカヴァー?サンプリング?)と下手くそなラップ、ズンドコ田舎臭いビート(笑)が同時演奏されますが、当然BPMその他が合ってるわけもなく無茶苦茶。YESが突如(テープが擦り切れるかのように)終わったかとお思うとラップも不気味なうめき声により中断され、ギターに強烈なディレイをかけた波止場流ノイズ/プログレ・インプロに移っていく…

読んでて分かりますか、これ?
私が読者なら分からない自信があります。(失礼)
とにかく、そのような意味不明な音楽が40分超に渡り展開されるのです。途中微妙に歌ものなども顔を出しますが、基本的には音響工作のような楽曲が半数を占めています。(特に後半に顕著)

JOJO広重の語るところによると、20年以上たった今でもなお「どうやって録音したか分からない」箇所があるらしいです。
ダブが基本にはあるとは言いましたが、それだけではこの音楽を説明することはできませんし、これからもずっとできないのだと思います。
しかし、このアルバムは山本のディスコグラフィの中でも比べるもののない説得力を持ち続けています。
説得と言って、何が分かったのか/何に納得したのかと聞かれるとよく分からないんですけど(笑)

「とにかく、なんかすごい」
この満足感だけで十二分にお釣りのくるアルバムだと思います。






水中JOE (HQCD)水中JOE (HQCD)
(2008/12/05)
想い出波止場

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No title

vuoy様 こんばんは

 全編、騒々しくめまぐるしい曲で驚きました。
BGMには間違いなく向かない音楽ですね。
中でも4分台に出てくる祭囃子っぽいパートが気に入りました。

ものをなげないでください、だけ聞き取れました。

Re: No title

>> GAOHEWGIIさん

こんばんは。
BGMには全く向きませんね。
アルバムの構成もあっち行ったりこっち行ったりで一貫しないことが多いですが、
それがむしろ魅力となっているバンド(ユニット?)だと思います。
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