The World of Psyche/Acid Music Vol. 39: Harumi 'Samurai Memories'




60年代、サイケデリックな感覚が求められる中で、それまでのポップスには見られない様々な要素がロックの中に取り込まれていくこととなりました。
中近東やアジア圏の思想やサウンド・スタイルであったり、ジャジーな即興演奏であったり、あるいはポエトリーリーディングであったり。
実は、そんな様々な要素を無理やりぶち込んだ狂気のような楽曲が、ザッパやVUのデビュー作をプロデュースしたトム・ウィルソンによって60年代末にひっそりとリリースされていたことは案外知られていません。

今作は、在米日本人のハルミ(漢字名は分かりません)が68年に発表した唯一作です。
現在ですら不明な点が多いこの人物、当時のアメリカ人にどう写ったのかは分かりませんが、そんな得体のしれない人物に2枚組の大作をリリースさせることができたのは、やはり売れっ子プロデューサーであったトム・ウィルソンの尽力によるところが大きいのではないのかと思います。

内容のほうですが、これ、1枚目は結構良いのです。The Byrdsにも通じるようなソフトなサイケ・ポップといった趣でして、メロディも良いしアレンジメントもしっかりしており、これだけであれば結構な好盤として評価できるかと思います。

…しかし、何が問題かというとやはり2枚目でして。CD面共に長尺曲が1曲ずつという、サイケ~プログレの過渡期にはある程度見られる収録形態ですが、何が困るってどちらの曲も基本ポエトリーリーディング曲(しかも随分素人くさい)なんですよ。
特にD面(アルバムのラスト)を飾るこの曲ではハルミの家族(父母と妹?)も参加してえらいカオスな様相を呈してきます。
バックの演奏はジャズ・ロックっぽい部分があってかっこいいのですが、ハルミと両親の「人を見た目で判断してはいけない/旧来の価値観とあわないからといって拒絶してはいけない」という内容の議論を延々と聞かされると流石に辟易としてきますし、バッドトリップのような気持ち悪さすら感じてきます。

個々人の精神の露出(?)という意味では最高にサイケだとは思いますが…正直音楽作品としては物珍しさ以上の価値はない…かな。
基本AB面部分だけ聴くので問題無いとは思いますよ(笑)



HarumiHarumi
(2007/04/09)
Harumi

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No title

vuoy様 こんばんは

ポエトリーリーディング・・・・・・なのですかぁ。
しかし、これを聴いてアメリカ人は
「SAMURAI!!!!!!」とか興奮していたのでしょうか。
凄いですね。
アンダーグラウンド感はプンプンでいいですね。

Re: No title

>> GAOHEWGIIさん

こんばんは。
この曲のみについて言えばポエトリーリーディングというよりは、ただの「しゃべり」ですね。
他に表現しにくかったもので…

Samurai…どうでしょうね…
外人が思うステレオタイプな「サムライ」観からはかけ離れているようにも思いますが(笑)
あまりにとりとめがないというか、インパクトがなさすぎるというか…

いや、別の意味でインパクトは絶大ですけど(笑)
たしかにアングラ感は随一だと思います。
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