Sly & The Family Stone "There's a Riot Goin' on"

Artist: Sly & The Family Stone
Album: "There's a Riot Goin' on"
Label: Epic
Year: 1971
Tracklist
01. Luv n' Haight (4:01)
02. Just Like a Baby (5:12)
03. Poet (3:01)
04. Family Affair (3:06)
05. Africa Talks to You 'The Asphalt Jungle' (8:45)
06. There's a Riot Goin' On (0:00)
07. Brave & Strong (3:28)
08. (You Caught Me) Smilin' (2:53)
09. Time (3:03)
10. Spaced Cowboy (3:57)
11. Runnin' Away (2:51)
12. Thank You for Talkin' to Me Africa (7:14)
[Bonus Track on CD]
13. Runnin' Away (Mono single version) (2:44)
14. My Gorilla Is My Butler (Instrumental) (3:11)
15. Do You Know What? (Instrumental) (7:16)
16. That's Pretty Clean (Instrumental) (4:12)
今回はファンクの金字塔、Sly & The Family Stoneの"There's a Riot Goin' on(暴動)"を紹介します。
ファンク、というと皆さんどのような音楽を想像するでしょうか。キレのいいカッティング・ギターやぶりぶりのチョッパー・ベース、あるいは管楽器に彩られた、リズム推しの軽快な音楽?
ところがどっこいこの作品は暗くて重いのです。
「暴動」なんて邦訳に期待して手に入れて肩透かしを食らった人も多いのではないでしょうか(汗)
Sly & The Family Stoneというと、'Dance to The Music'のようなノリのよいファンキー・ソウルとも言える作品が代表的だと思います。1969年のウッドストックなんかを思い浮かべる人も多いでしょう。
このアルバムでは何故こうも雰囲気が変わってしまったのか、というとやはりリーダーであるスライ・ストーンの麻薬中毒によるところが大きいようです。妄想に取りつかれてメンバーを殺害しようとした、なんて話もあるくらいです。まともな精神状態ではなかったのでしょう。
しかしながら、出来上がった作品はすばらしいものです。
確かに上述のように妙な雰囲気はあります。閉塞的なミックスがその雰囲気を助長しているのも間違いないでしょう。しかし、無駄なものを全て削ぎ落したかのような、スカスカでミニマルな楽曲はそのミックスのおかげである種のサイケデリアですら獲得しているのです。「サイケ」というよりはむしろ「アシッド」とも言うべきダウナーなものではありますが。今までとはうって変わった、つぶやくようなスライのヴォーカルもその雰囲気作りに一役かっていると思います。
この作品はいまだに賛否両論、といった印象が強いです。「悪くはないけど、前作"Stand!"や次作"Fresh"の方が…」なんて言説を見ることもしばしばです。
その辺りは好き嫌いの問題というのも絡んでくるので難しいところではありますが、少なくともこの作品はある一定のベクトルでは恐ろしく中毒性の高い作品であると言えます。D'Angelo "Voodoo"なんかが好きなら是非聴いてみることをオススメします。
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