David Grubbs "Banana Cabbage, Potato Lettuce, Onion Orange"

Artist: David Grubbs
Album: "Banana Cabbage, Potato Lettuce, Onion Orange"
Label: Table of the Elements
Year: 1997
Tracklist
1.Banana Cabbage (3:14)
2.Potato Lettuce (12:24)
3.Onion Orange (16:04)
本ブログにおける音楽紹介、一発目は何にしようかと思いましたが、まず最初は最近よく聴いているこの作品でいきたいと思います。
元BastroやGastr del Solで有名なデイヴィッド・グラブスのソロ一作目。GdS活動中の1997年にUSの実験音楽レーベルTable of the Elementsよりリリースされました。
GdS諸作における、ピアノ作品の延長線上にあるような作品です。
それぞれ一曲目がピアノ、二曲目がエレクトリック・ギター、三曲目がアコースティック・ギターのみによる、ミニマル・アンビエント作品となっております。非常に静謐で、寝る前なんかにぴったりの作品です。
ただし、「ミニマル・アンビエント」と言ったものの、一般的なそれとは少々違うように思います。
たしかにある程度使う音階は絞られており、そういった意味では「ミニマル」なフレーズが耳につく作品ではあります。
しかし、「リズム」や音を鳴らす「タイミング」に注意して聴いてみると(特に三曲目に顕著ですが)まるでグラブスのさじ加減で決められているような、適当とも絶妙とも言えるタイミングで音が紡がれていることがわかります。
これは言い換えれば、日本的な「間」を重視した作品ということが出来るでしょう。
さらに、我々がその「間」すなわち「無音」を聴取するとき、この作品はその真の姿を表すのです。
ややもすれば聴きやすい、場合によってはイージーリスニング的とも言えるこの作品が、実験音楽レーベルToEよりリリースされたのはその辺に理由があるのではないかと思います。
現在廃盤のようで残念ですが、文句なしに名盤ですので興味のある方は是非手に入れて聴いてもらいたいです。
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