The Album Leaf "One Day I'll be on Time"

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Artist: The Album Leaf
Album: "One Day I'll be on Time"
Label: Tiger Style Records
Year: 2001

Tracklist
01. Gust of… (5:21)
02. The MP (6:21)
03. Story Board (4:53)
04. Wet the Day (5:25)
05. The Audio Pool (4:57)
06. Hang Over (4:08)
07. In Between Lines (4:04)
08. Last Time Here (4:21)
09. Asleep (4:59)
10. The Sailor (4:37)
11. Vermillion (5:42)
12. Glimmer (4:44)


ポスト・ロックやエレクトロニカ、というとどうしても前衛的/実験的というようなイメージが付いて回るような気がします。
そういったジャンルがシーンに認知された頃に活躍していたシカゴ音響派の面々やOvalAutechreなどのイメージが未だ強いのがその理由ではないかと思われますが、彼らがシーンに爪痕を残した後の00年代初頭ぐらいから、その手法や空気感を、より取っ付き易く、分かりやすく翻訳したかのようなミュージシャンたちが、雨後の筍のように出てきたのを覚えている人は多いでしょう。

その中でも代表的なのはジミー・ラヴェルことThe Album Leafではないかと思います。
彼の音楽は、ギターやピアノのアコースティックな響きと電子音を適度に混ぜあわせた、非常にバランスのよいものであることは一聴してわかると思います。
ポスト・プロダクションにも力は注がれており、出てくる音には全く破綻が見られず、かなり高いレヴェルで完成されています。

先に挙げたような先駆者達の音には、どこか常にざらついたような感触がありました。
あの独特かつ美しい世界観も、常にストレートに提示されていたわけでなく、様々な美しい音やノイズ、具体音などが交じり合う中でぼんやりと浮かび上がるように醸成されていったと思います。
「目的」とする音はあったが、どういう「手法」をとるべきか暗中模索の中作られた場合もあったでしょうし、あるいは単純に「手法」こそが目的であったこともあるでしょう。
むしろ、そういう「ざらつき」こそが彼らの音に言いようもない深みを与えているのは間違いないことです。

一転、後続のThe Album Leafらの音楽について言えば、そのような「目的」と「手法」に関する考察や、こだわりというものはあまり感じられません。
様々な音がバランスよく配置されてはいますが、その音楽は常にメロディ・オリエンテッドなものであり、ビートもノイズも、そして音響も、全てはそのメロディの美しさを引きたてるための道具にすぎません。複雑に重なり合う音の中から、何か純粋な、崇高なものを掬い取ろうとした先駆者達とはそもそもの目的から違っているわけですね。
初期の作品ではやや実験的なところも見受けられましたが、このアルバムではあまりそういう部分もなく、ただひたすらに「聴きやすく」「綺麗な」音が流れていくだけです。

言ってしまえばイージーリスニングな、毒にも薬にもならない音楽なわけですが、そうである分、リスナーとしては何も深いことを考えずに音に没入すればいいわけですし、ただBGM的に流していても問題ありません。
このように、輪郭のはっきりした部分を持っていながら、ある意味ではイーノの提唱したオリジナル・アンビエントの概念を巧みに体現しているということもできるのではないかと思います。
日曜日の昼下がりくらいに、コーヒーでも飲みながらゆっくりするのにはぴったりです。個人的には結構聴き返すことの多い作品ですね。






One Day I'll Be on TimeOne Day I'll Be on Time
(2001/05/22)
Album Leaf

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