Soft Machine "The Soft Machine (Volume One)"

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Artist: Soft Machine
Album: "The Soft Machine (Volume One)"
Label: ABC Probe
Year: 1968

Tracklist
01. Hope for Happiness (4:21)
02. Joy of a Toy (2:49)
03. Hope for Happiness (reprise) (1:38)
04. Why Am I So Short? (1:39)
05. So Boot If At All (7:25)
06. A Certain Kind (4:11)
07. Save Yourself (2:26)
08. Priscilla (1:03)
09. Lullabye Letter (4:32)
10. We Did It Again (3:46)
11. Plus Belle qu'une Poubelle (1:03)
12. Why Are We Sleeping? (5:30)
13. Box 25/4 Lid (0:49)


Soft Machineほど、その音楽性(とメンバー)を変化させていったバンドはいないように思います。
サイケデリック・ロックにジャズのエッセンスを振りまいたような初期から、アヴァンギャルドなジャズ・ロックと化した中期、そしてテクニカルなフュージョン・バンドへと変貌していった後期。
それぞれの時期ごとにその要となった人物は違いますが(というか一度たりとも同じラインナップでアルバムを出したことないんだから凄い笑)、初期の中心人物は間違いなくロバート・ワイアットでしょう。

ドタバタとした、いかにもサイケデリック・バンドらしいドラム・スタイルや、孤独や悲しみを滲ませる抑制の効いた美しいファルセットなど、サウンド面でも大きな貢献があるのは間違いありませんが、単にサウンド面だけで見るのであれば、何よりもソフツの音を特徴付けているのはKeyのマイク・ラトリッジだ、という人のほうが多いでしょう。

ワイアットが特徴付けた初期ソフツのカラー。それは間違いなくダダイスティックで、虚無的なサイケデリアに違いありません。
キーワードは彼の出身地ブリストルです。ブリストルというと70年代末にThe Pop Groupを産み落とし、80年代半ば~90年代にかけてブリストル・サウンド(≒トリップ・ホップ)という独自の音楽様式を創りだした地です。

ブリストル音楽の中心には常にダブがあったのは周知の事実でしょう。
既存の楽曲の解体・再構築、そして一部分の過度の強調といった方法論を主とする、レゲエ初のラディカルな手法を深く取り入れることにより、ブリストルの音楽は常に虚無的な感覚を匂わせてきました。
それはダブそのものがもつダダイスティックな性質に依るところもあったとは思いますが、何よりもブリストルに特有の感覚が根底にあっただろうことは想像に難くありません。

そして、同じくブリストル出身のワイアットにももちろんこの感覚は息づいています。
初期(1stであるこの作品~3rd"Third"あたりまでの時期)のソフツには言いようもない超現実的/シュールレアリスティックな感覚が感ぜられますが、それは何よりもワイアットのセンスに基づくところが大きかったのではないかと思います。
特にこの1stでは、ボヘミアンなインディビジュアリスト ケヴィン・エアーズとの見事なタッグと、ラトリッジによるサウンド面でのサポートにより後の作品に比べても格段に強くその性質が出ています。(ある意味、ラトリッジのファズオルガン・サウンドとあわせて、サイケデリックと勘違いされた部分もあったのかもしれません)

この作品は、『カンタベリー・サウンド』と称される音楽の第一歩であると同時に、『ブリストル・サウンド』(というよりもブリストルという土地)の感覚が音楽シーンに認知された最初の事例なのです。
そしてこの感覚は、The Pop Group/マーク・ステュワートを通過した上でMassive AttackPortisheadにまで引き継がれてくことになるのです。






Soft MachineSoft Machine
(2009/09/10)
Soft Machine

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