YES "Clos to the Edge"

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Artist: YES
Album: "Close to the Edge"
Label: Atlantic
Year: 1972

Tracklist
01. Close to the Edge (18:43)
02. And You and I (10:08)
03. Siberian Khatru (8:55)


プログレッシヴ・ロックは、大別して2つのタイプに別れると言えます。
1つは「即興系」とでもいうべきタイプで、これには第3期(『太陽と戦慄』~『レッド』)のKing Crimsonや、カンタベリーに代表されるようなジャズ・ロック系統のグループ、そして英国外ではMagmaGong(こっちはカンタベリーにも数えられますが)やHeldonなどのグループが分類されます。
このグループの音楽的な特徴はその名の通り即興演奏になり、ジャズからの影響が強く存在します。場合によってはミニマルに近接することもあり(Heldonにおけるエレクトロニクスなどはその典型でしょう)、そのあたりは色々考察の余地がありそうですけど今回は割愛します。

そしてもう1つは「構築系」とでも呼ぶべきグループです。
今回紹介するYESはこのグループの典型とも言えるバンドですが、こちらのグループの特徴はやはり複雑怪奇でありながらも起承転結のはっきりした楽曲展開と、それにより楽曲の終盤に発生するカタルシスであると言えます。いわゆる「シンフォ系」なんて言われるバンドはまさにこれですね(YESも)。

そして、YESの代表作"Close to the Edge"(『危機』)こそ「構築系」に分類されるグループの最初にして最大の成果と言えるでしょう。

このアルバムはなんといっても表題曲'Close to the Edge'に尽きると思います。
19分弱という長さの楽曲でありながら、練りに練られた楽曲展開と、その実現を可能とするメンバーの高い演奏技術により、一瞬たりとも間延びすることなく緊張感を保ち続けています。

スティーヴ・ハウのギターやリック・ウェイクマンのキーボード/メロトロンは変幻自在といってよく、楽曲の展開にあわせて様々な表情を見せますし、クリス・スクワイアのベースもヘヴィに唸りながらグルーヴを維持しています。また、ハウとスクワイアはコーラスも担当しており、ジョン・アンダーソンとあわせても三声とは思えない、圧倒的な歌唱を聴かせてくれます。
ハウとウェイクマンの演奏は非常に自由であり、音そのものも放っておけば拡散してしまいそうな広がりを持っていますが、ビル・ブラッフォードによる壮絶なドラミングがボトムを支え、音を繋ぎ止めることでバンド・アンサンブルの枠が保たれているように思えます。それ故に、この直後彼がKing Crimsonに移籍してしまったのが惜しまれますね。
ジョンのヴォーカルが一本調子気味なのがやや残念ではありますが、4人の演奏が細部のニュアンスにも気を配っているためその辺りはあまり気になりません。

他の2曲も非常に素晴らしい出来なのですが、正直これ1曲でお釣りがくるほどの完成度なので、少々おまけっぽく感じられてしまうのが勿体無い(言っておきますが、3曲全て名曲ですよ!笑)
プログレを聴いてみようと思うなら、「構築系」グループはぜひこれからどうぞ。






Close to the EdgeClose to the Edge
(2003/08/25)
Yes

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