ARK "Voyages"

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Artist: ARK
Album: "Voyages"
Label: Self Product (Reissue: Guerssen Records)
Year: 1978

Tracklist
01. Introdution (1:06)
02. When the Son Comes out (3:17)
03. Sea of Life (4:57)
04. Drifting (2:10)
05. Sidewalk Preacherman (2:59)
06. In the Desert (3:15)
07. Blue Angel (1:51)
08. Lord I'm Learning (2:42)
09. Peace of Mind (1:39)
10. New Civillization? (6:23)
11. Dear Old Friends (6:01)


大きな流行を生み出したムーヴメントの影には、自主制作で数百枚プレスされた(しかも近しい人間に配った)だけで、陽のもとにさらされることのなかった作品が多く存在するのがつきものです。
そして、ロック史を見渡しても最も大きなムーヴメントであったといっても過言ではないサイケデリック・ミューヴメントにおいては、他とは比べ物にならないほど、自主制作作品の発掘が進んでいます。それだけファンの多いムーヴメントであることは間違いないでしょう。

今回紹介するARKもまた、そういった、ひっそりと音楽活動を行なっていたグループの一つです。
彼らの唯一作である今作"Voyages"は好事家の間ではかねてより「幻の名作」として有名で、「幻」という割には「聴いたことないけど知ってる」人が多い作品だったのではないかと思います。
彼らは60年代のバンドではなく、この作品を発表したのはなんと78年のこと。パンクによる衝撃が過ぎ去り、世はポスト・パンク/ニュー・ウェイヴへの一歩を踏み出すか踏み出さないか、という時期にこのようなアーシーなサイケデリック・サウンドが作られたということにまず驚きます。

音の方は煌くようなクリーン・トーンを中心としたギターと、ストイックなリズム隊、そこにハープなど少々の添え物を加えた、シンプルな3ピースのロック・サウンド。
テーマとなっているのはキリスト教徒としての神への思いです。我々現代日本人にはわかりづらいところがありますが、賛美歌やゴスペルを始めとして、欧米では音楽にのせて神への帰依を歌うというのは至極スタンダードなことのようです。

この世の様々なことに振り回される苦悩、そして救いを差し伸べる大いなる存在への強い希求。そんな風に揺れ動く気持ちが、そのまま揺らめくサウンドに現れているようですし、どこか淡々としたヴォーカルは一個の人間としての「自分」よりも、神の庇護下にある存在として「個」が融解しているような感覚を滲ませます。(『Lord』と歌う時の神々しさときたら!)
「個」が曖昧になっているという観点では非常にアシッドであり、プロダクションはシンプルであっても、やはりサイケデリックの文脈に位置する作品であることは間違いありません。

田舎の料理みたいな、素朴な魅力のある作品だと思います。
60年代の音楽が好きな方は是非聴いてみてください。






VoyagesVoyages
(2012/12/04)
Ark

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