Frank Zappa & The Mothers of Invention "Burnt Weeny Sandwich"

Artist: Frank Zappa & The Mother of Invention
Album: "Burnt Weeny Sandwich"
Label: Bizarre/Reprise
Year: 1970
Tracklist
01. WPLJ (2:53)
02. Igor's Boogie, Phase One (0:36)
03. Overture to a Holiday in Berlin (1:27)
04. Theme from Burnt Weeny Sandwich (4;32)
05. Igor's Boogie, Phase Two (0:36)
06. Holiday in Berlin, Full-Brown (6:24)
07. Aybe Sea (2:46)
08. The Little House I Used to Live in (18:42)
09. Valarie (3:14)
今回はロック界髄一の鬼才フランク・ザッパを紹介したいと思います。
やれステージでう○こ食っただのなんだのと変なところで有名です。さらに物凄い多作家(93年に亡くなった時点で56作、死後も未発表音源などが発表されて現在なんと90作近く!)であり、その音楽もロックはもちろんブルース、ジャズ、ドゥーワップから電子音楽、果ては現代音楽を縦横無尽に駆け巡る、一癖も二癖もあるものであるために敬遠する人も多いようです。
だいたい「ロックの名盤トップ100」みたいな企画では1stの"Freak Out!"が挙げられることが多いのですが、実際ザッパの世界に入ろうとする人にこの作品はあまり勧められないのです。いい作品なのですけどね。
では最初に何を聴こうか、というときに私なら"Burnt Weeny Sandwich"をオススメします。他には"Hot Rats"や"Over-Nite Sensation"なども良いです。
この作品はザッパがデビューしていた時に所属していたバンドThe Mothers of Inventionの六枚目の作品です。正確にはコレと次の"Weasels Ripped My Flesh"はバンド解散後の、いわゆる未発表作品集なのですが…
内容の方はというとドゥーワップのカヴァー楽曲を最初と最後に配置してはいますが、全体的にはチェンバー・ロック的な仕上がりです。ドゥーワップ楽曲以外は全てインスト。
ストラヴィンスキーの名前を冠した小曲二つはちょっと人をくったような曲調で面白いですし、ザッパのギターが堪能できるロックな四曲目もカッコイイです。三・五・七曲目は非常に美しい楽曲で、ハープシコードの優雅なフレーズを中心に組み立てられた楽曲はマザーズの意外な一面を見せてくれていると思います。
そして八曲目。このオリジナル・マザーズ(後にマザーズという名義は何度か使われますが、このように言い表す場合は"Weasels Ripped My Flesh"までの、元々のマザーズを指します)は少々演奏の技量に難があり、ザッパもそのことを悔いていたようです。しかし、この曲ではなかなかタイトな演奏を聴かせてくれます。ゲスト参加のシュガー・ケイン・ハリスの火を吹くようなヴァイオリンはまさに壮絶の一言。18分という長さを全く感じさせません。
全部通して聴くとマザーズの熱い側面・美しい側面・そして胡散臭い側面を全て見ることができ、オリジナル・マザーズの総括盤としてかなり優秀なアルバムなのではないかな、と思います。
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