Fela Kuti & Afrika '70 "Expensive Shit"

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Artist: Fela Kuti & Afrika '70
Album: "Expensive Shit"
Label: Editions Makossa
Year: 1975

Tracklist
01. Expensive Shit (13:13)
02. Water No Get Enemy (11:00)


ナイジェリアの戦うミュージシャン フェラ・クティの1975年作。
当時のナイジェリア政府との苛烈な戦いに向けられたパワーを、そのまま音楽に転写したかのような熱情と、それを彩るポリリズミックなグルーヴに溢れた名作です。

2年後の"Zombie"はそのパワフルさが極限に達し、歌詞のテーマと相まって強烈なドライヴ感を聴くものに与えてくれる作品であり、彼のディスコグラフィのうちでもとりわけ名作の誉れ高い作品ではありますが、このアルバムだって負けず劣らず。非常に充実した作品です。

彼の音楽の土台にあるのはハイライフというガーナのジャズ、そしてジェームス・ブラウンの創始したファンク・ミュージックです。
ドラムス、パーカションはもとより、ギターやブラスの一音一音にいたるまでアフロ・エッセンスが染み込んでおり、ベースがアメリカ出自の音楽とは思えないほどに土着的で、ドライヴ感のある音楽(アフロ・ビート)として成立しています。

何よりも特筆すべきは片腕トニー・アレンのドラム・プレイ。
以前Rocket Juice & The Moonの回でも述べましたが、そのドラムスにはルーズなゴースト・ノートがたっぷりと含まれています。このゴースト・ノート(楽譜上に現れない音=オカズみたいなもの)が本来のドラム・ラインとは別の所でアフロ・パーカスやベース、ギターと反応し、楽曲の至る所でポリリズミック・グルーヴを発生させるのです。
サウンドそのものは非常に軽やかでありながら、ぐいぐいとリスナーを引っ張っていくような感覚があるのは、ひとえに彼のドラムスのおかげと言えるでしょう。

そしてフェラ・クティ本人はというと、全体的なディレクションを執りつつ、自らの声を以ってアジテーションを行い、楽曲に強烈な衝動性を与えています。
迸るような熱気の根源は間違いなく彼のヴォーカルにあり、またそれでもって楽曲が一つに統合され、一つの生き物のように有機的にうねり、叫びをあげ、突き進んでいく様には圧倒されます。

しなやかさと力強さを兼ね備えたグルーヴ・ミュージックであり、まさにアフロ・ミュージックの本質を絞り出したかのような濃縮還元100%(?)なサウンドは強い中毒性を持っています。
これは聴かなきゃ損ですよ~!






Expensive Shit/He Miss RoadExpensive Shit/He Miss Road
(2002/09/16)
Fela Kuti

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↑ちなみに、現在彼の作品の殆どは2in1形式でCD1枚にまとめられています。
今作は同じく75年作で、元Creamのジンジャー・ベイカーによるプロデュースの"He Miss Road"とセットになっています。
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