XX Century Zorro "La Volpe Du XX Siècle"


Artist: XX Century Zorro
Album: "La Volpe Du XX Siècle"
Label: COMPACT CASSETTE ECHO
Year: 1983
Tracklist
01. Ⅰ (17:57)
[Left Side]
- ZORRA - VIVEUR - BELLES PHILLIES - UNA NOTTE DI D’ANNUNZIO
- MY ARTE - DAYGLO GIGOLÒ - ÉLOGE DU MAQUILLAGE
- BAYONETTE - NARCISISM
[Right Side]
- ZORRA - MONDANA - BALILLA - JARDIN TURK - DRESS
- A LA BASTILLE - TAGLIO INTERVENTISTA - MÀGNETIC SÀLÙTÉ
02. Ⅱ (19:50)
[Left Side]
- BALLET DU XX SIÈCLE - MAESTRO - BIBLIOTHEX PHUR MODERNE LITERATUR
- LA CÔTE D’AZUR - CABIRIA - CARIOCA
- VAMP VAMPIRE MEETS IN THE TABARIN - PALTÒ
[Right Side]
- IL CONTE RAGOGNA - DÉCORATIPHS - TROIS MANNEQUINS - HIPPODROME
- LA CÔTE D’AZUR - UN PHANTOME ET LES ENPHANTS - AU LA MORT
- IL NEMICO VI ASCÒLTA - L’ECHO DES PHEUILLETONS
イタリアのアンダーグラウンドな音楽グループXX Century Zorro(XX世紀の怪傑ゾロ?)による83年作。
あまり詳細がよくわからないグループなのですが、これは中々衝撃的な作品です。
Monster Systemなるシステムを使って録音されたというこの作品、トラックリストを見ればわかると思いますが、なんと左右で完全に別の音楽が同時に流れるのです。
日本でも、山本精一率いる想い出波止場と吉田達也率いるRUINSの合体ユニットルインズ波止場が左右で別の楽曲を演奏する(それがなんとYesの'Close to the Edge'とJBの'Sex Machine' 笑)という試みをやっておりましたが、これはそれをアルバム一枚まるごと使ってやってしまったわけですね。
捻くれたジャズ・サンバのような冒頭の曲('Zorra')と、うっとりするようなオーケストレーションがキッチュにループされる、B面の1曲('La Côte d'Azur')のみ左右で同じ音源が流れますがそれ以降は完全にちぐはぐ。聴いてて何がなんだか分かりません。
しかし、各楽曲自体はチープなリズムトラックやシンセサウンド、捩れて転げるブラスや19世紀的なオーケストレーション、そしてポスト・パンク/ニュー・ウェーヴらしい素人くさい歌唱とバンド演奏が見事に一体化したポップで、どこか愛らしさすら感じるものばかりです。
左右のバランスも、チグハグでありながらどちらの音にも同時に意識を持っていかれるようであり、この異様な音の雰囲気は一回聴いただけで十分に脳内にこびりつくと思います。
本当に中毒性抜群で、最初は「なんだこの音楽!?」とか思っていたのが今や1日1回必ず聴いてます(笑)
↑左右バラバラの音源はyoutubeになかったので冒頭の1曲でご勘弁を…
ちなみに、2012年の再発では上記左のオリジナル・ジャケットから差し替えられ、11種の新ジャケットが用意されています。(私のは右)
11枚全部では以下の様な感じですが、わりといいの手に入ってホッとしています。(?)

HMV: XX Century Zorr "La Volpe Du XX Siècle"
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