Frank Zappa & The Mothers of Invention "Absolutely Free"

Artist: Frank Zappa & The Mothers of Invention
Album: "Absolutely Free"
Label: Verve
Year: 1967
Tracklist
01. Plastic Peaple (3:42)
02. The Duke of Prunes (2:13)
03. Amnesia Vivace (1:01)
04. The Duke Regains His Chops (1:52)
05. Call Any Vegetable (2:15)
06. Invocation & Ritual Dance of the Young Pampkin (7:00)
07. Soft-Sell Conculusion (1:40)
08. America Drinks (1:53)
09. Status Back Baby (2:54)
10. Uncle Bernie's Farm (2:10)
11. Son of Suzy Cream Cheese (1:34)
12. Brown Shoes Don't Make It (7:30)
13. America Drinks & Goes Home (2:45)
フランク・ザッパとそのバンドThe Mothers of Inventionによる2ndアルバム。
衝撃的なデビュー作であり、かつまさかの2枚組作品といった話題性に富む前作"Freak Out!"や、あのビートルズの"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"のパロディジャケと、縦横無尽なコラージュを駆使したコンセプチュアルな構成が特徴的な次作"We're Only in it for the Money"との間に挟まれ、あまり目立つことのない作品ではないでしょうか。
しかし、内容がそれらの作品に劣るかというとそんなことはありません。
個人的にはオリジナル・マザーズ期の作品では最も好きかもしれないです。(次は以前紹介した"Burnt Weeny Sandwich"かな?)
まず、A面(1~7曲目)とB面(8~13曲目)それぞれにコンセプトが割り当てられており、どちらもそのコンセプトにそった組曲構成となっております。A面が"Absolutely Free"、B面が"The M.O.I. American Pagent"というタイトルで、A面はその名の通り自由な即興演奏(6曲目)を主軸とした構成となっており、B面は「アメリカという見世物」とでも訳すべきタイトル通り、高校におけるスクール・カーストや、官僚(市役所勤めの男)が民衆を操りながら夜な夜な未成年の少女相手に淫らな行為に耽る、というアメリカの暗黒面を喜劇的に風刺する内容です。(CD化に際しA面とB面の間に当時のシングル2曲がボーナスとして挿入されてます)
即興演奏を軸にした前半と、見世物劇として楽曲ごと、時にはその楽曲の中ですら曲調がめまぐるしく変化していく後半という、演奏能力が要求される内容ではありますが、マザーズの面々はとても華麗にそれらの要求に応えてみせます。
前作及び次作のやや気の抜けた(要はちょっと下手な)モノとは打って変わってタイトな演奏は、聴いていて実に気分が良いです。
また、R&Bの名曲'Louie Louie'の改変やホルスト、ストラヴィンスキーなどからの引用などを効果的に用いて、アルバム全体がひとつのサウンド・ドラッグ/コラージュのようになっているのも面白い。
特に'Brown Shoes Don't Make It'なんて人力コラージュとでもいうべき摩訶不思議な展開で、初期ザッパ随一の名曲と言えます。
コラージュっぽいとはいえ、それぞれの楽曲の主題やモチーフは結構ポップで聴きやすいです。
「次のザッパ作品はどれにしようかな?」なんて悩んでるあなた。イチオシですよ(笑)
![]() | Absolutely Free (2012/07/31) Frank Zappa 商品詳細を見る |
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