The World of Psyche/Acid Music Vol. 12: The Rolling Stones '2000 Light Years from Home'




サイケシリーズ第12回の今回は押しも押されぬ有名バンドでありながら、サイケ文脈では語られることの少ないThe Rolling Stonesです。
元々ブルーズ/R&Bを志向して結成されたバンドですのでサイケデリックな意匠とは水と油な印象があります。(そういえばかのハウリン・ウルフもサイケなファズ・サウンドを非常に嫌っていたそうですね)

が、実際のところどうかというと"Aftermath"から"Between the Buttons"、そしてこの楽曲『2000光年のかなたに』が収録された"Their Satanic Majesties Request"までの間では控えめながらもサイケデリック・サウンドにアプローチしていたのです。
有名なシングル'Paint It Black'ではシタールを導入し、"Between the Buttons"のオープニングトラック'Yesterday's Papers'ではアコースティックギターの残響を加工して煌くような音響効果を与えるなど、慎ましくも貪欲に新しいサウンドに挑戦していました。

そして、その志向が一気に爆発したのが"Their Satanic Majesties Request"収録のこの曲です。
アルバムそのものがサイケデリックな様相をまとったコンセプトアルバムとなっており、ファンの間でも議論があった(ストーンズはこのままアート・ロック・バンドになってしまうのか? など)そうですし、そもそもブルーズ/R&Bを志向していた当時のリーダー ブライアン・ジョーンズにいたってはこの方向性に猛反対したとのことです。

不協和音なピアノの乱打によるイントロから、ダウナーなベースのリフが導かれ、そこにブライアンの弾くメロトロンの不気味な音響が加わります。
このメロトロンはドラムのブレイクでバンド演奏が勢いを受けた後もずっと不気味に鳴り響いており、楽曲のコズミックな印象を決定づけているのですが、ミック・ジャガーの、彼にしては珍しいウィスパー気味な歌声と混じってどこかスピリチュアルな雰囲気も漂わせています。

宇宙の遥か彼方における孤独を歌った歌詞も当時の世相を感じさせますが、そこへ向かうのは自分の意志というあたりはやはりストーンズ、といった感じがします。
まぁ次作"Beggars Banquet"ではまたも力強いブラックポップの世界に舞い戻るわけですし、やはり彼ら自身とサイケデリックな音は相性が悪かったんでしょうね(笑)

ただ、このような名曲を残すところにはストーンズの、ポップ・バンドとしてのレベルの高さも感じられます。
いつもと違うストーンズを覗いてみたい人はぜひ聴いてみてください。



Their Satanic Majesties RequestTheir Satanic Majesties Request
(2002/08/27)
Rolling Stones

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