Kane Ikin "Sublunar"

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Artist: Kane Ikin
Album: "Sublunar"
Label: 12K
Year: 2012

Tracklist
01. Europa (4:47)
02. Slow Waves (4:02)
03. In the Arc (2:30)
04. Ebbing (1:47)
05. Rhea (3:16)
06. Titan (2:22)
07. Sleep Spindle (2:45)
08. An Infinite Moment (0:55)
09. The Violent Silence (1:10)
10. Black Sands (4:49)
11. Lo (4:29)
12. Prometheus' Tail (2:35)
13. Oberon (4:51)
14. Compression Waves (4:28)
15. In the Shadow of the Vanishing Night (4:44)
16. Hyperion (4:13)


オーストラリア出身の音響デュオSolo Andataの片割れであるケイン・アイキンのソロ1stアルバムが12Kより発表されました。

2009年に同じく12Kより発表した、Solo Andata名義でのセルフタイトルは、冷ややかなサウンドスケープとざわざわとインダストリーに蠢くノイズ、そしてゴシカルな生楽器の交錯が印象的な名作でありました。
また、ケインは昨年末にEP"Contrail"を12Kより発表してソロデビュー。今年前半には、スウェーデンのポストクラシカル系音楽家デイヴィッド・ウェングレンとも共作を発表しています。(以前紹介したサイモン・スコット主宰のレーベルKESHHHHHHより)

さて、満を持して発表された感のあるこの作品ですが、今までの作風や、12Kからの作品としては意外なことに、ビートが多くの楽曲でフィーチュアされた作品となっています。
もちろん、ビートといってもクラブテイストな直截的な感触はなく、むしろかなりアブストラクトな雰囲気が漂っています。ダビーな音響処理がなされていたり、心音のように強くゆったり打つのもその雰囲気を強く感じる一因となっていますね。

その上に乗る音は、今までのダーク/ゴシカルな雰囲気は薄まってメランコリックであり、張り詰めていながらも透明で、どこかスペーシー/コズミックな感触を強く有しています。
また、先ほどのビートと呼応するかのように音響そのものが循環/ループしており、どこか時間感覚を失わせるようでサイケデリックです。ちょっとジム・オルーク初期のドローン作品を思い起こさせますね。

ただ、単純にスペイシーな音響モノかというと、そうではないように思います。
『sublunar』(月下の/地球上の)というタイトル通り、潮の満ち引きのような音響の循環と、アブストラクトかつダビーなハートビートによって意識させられるのは、むしろ我々の体内の音であり、動きであり、それは言い換えれば我々一人ひとりがその身の中に宿す内的な宇宙です。
この音楽は、スピーカーよりはむしろヘッドフォンやイヤフォンで聴き、循環とビートを体に直接染み込ませ/同期しながら聴くのが最もよい聴き方ではないかと思います。

できれば、深夜一人でインナースペースに意識を向けて、瞑想しながら聴きたい、そんな心地よさのある作品です。






Sublunar
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