Simon Scott "Below Sea Level"

Artist: Simon Scott
Album: "Below Sea Level"
Label: 12K
Year: 2012
Tracklist
01. _Sealevel.1 (6:31)
02. _Sealevel.2 (7:26)
03. _Sealevel.3 (5:50)
04. _Sealevel.4 (6:33)
05. _Sealevel.5 (6:02)
06. _Sealevel.6 (5:07)
07. _Sealevel.7 (7:07)
元Slowdiveのドラマー、サイモン・スコットの新作が12Kよりリリースされました。
昨年発表の"Bunny"ではややダークでゴシカルな作風でありましたが、今回はほぼ正反対に方向転換した、とても聴きやすいアンビエント作品となっています。
本人曰く「故郷の沼沢地の風景を音で補完しようとした」作品らしく、淡いドローンと、ざわざわとしたグリッチーな電子音を中心としながら、フィールドレコーディング素材や生楽器の音が絡む、実に有機的な雰囲気です。ジャケットからも感じられる、ほんのりとまとわりつくような湿った感触がとても心地よい。
風景を触媒として、彼の内面世界と故郷に対するノスタルジアが流れ出ているかのようにも思えます。
そして、彼の内面世界と、生楽器の音に触発されるかのように、ドローン、グリッチなどの電子音響が不思議なオーガニックさを湛えて浮かび上がってくるのにはちょっと驚きました。ここまで有機的な響きの電子音響がいまだかつてあったでしょうか?もはや自然発生したかのようなドローンサウンドは、当たり前のように我々の耳から頭の(心の)中へ入り込み、じわりと浸透していくかのような暖かさを残してくれます。
これは「(電子)音響と生楽器の交錯」というここ最近の12Kのテーマの収穫として、今年初頭に発表された"Quite a Way Away/Gareth Dickson"とも並ぶ出来なのではないかと思います。
ちなみに、今回のリリースはCDのみのものと、今回テーマとなった、サイモンの故郷の沼沢地の詳細なデータと、彼自身が撮影した写真が収録されたブックレットが付属したデラックス・エディションとがあります。
写真を見て、彼の故郷に思いを馳せながら聴くのも、トータルメディア的でとても面白いです。5月発売だったのでもうないかとも思いましたが、12Kショップを見るとまだ在庫あるみたいなので、是非こちらを手に入れることをオススメします。
![]() | Below Sea Level (2012/05/29) Simon Scott 商品詳細を見る |
12Kショップからのお求めはこちらを↓
12K Shop: Simon Scott - Below Sea Level
スポンサーサイト