The Knickerbockers "The Challenge Recordings"

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Artist: The Knickerbockers
Album: "The Challenge Recordings"
Label: Sundazed
Year: 2015

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USのインディペンデント・レーベルであるSundazedは、60年代半ば~末頃にかけてのマイナーなビート/ガレージ/サイケデリック・ロックバンドを紹介する優良レーベルとして好事家達の間で有名なレーベルです。
本レーベルは1989年に最初の作品(編集盤)をリリースしましたが、その2組のうちの1つとして選ばれたのが、ニュージャージー州出身のThe Knickerbockersでした。

このバンド、1965年に発表したシングル(かつ同名アルバムのリードトラック)である'Lies'がビルボードチャート20位というヒットを記録したことで有名で、同曲は1972年にリリースされた67~69年あたりのガレージ/サイケの聖典的コンピ"Nuggets"にも収録されました。
なお、当ブログでも現在絶賛更新停止中(汗)のサイケシリーズにて取り上げさせていただきました。ジョン・レノンそっくりの歌声と、中期ビートルズを彷彿とさせる、ドライヴするグルーヴとざくざくとしたファズギターのヘヴィな刻みが印象的な名曲であります。

彼らは1964年~68年の間、新興レーベルのChallenge Recordsに所属し、2枚のLPを含むかなりの数の録音を残した模様ですが、宣伝不足などもあり'Lies'のヒットだけが印象的な一発屋としてそのバンド生命を終えた模様です。
(一応、最後にはレーベルを移籍して少し作品を発表したみたいですが…)

さて、'Lies'があまりにビートルズでありすぎるために、現在のこのバンドの評価は「ビートルズのエピゴーネン」的なものに落ち着いてしまっている節が見受けられます。
しかし、そんな世評を覆すような決定的なリリースが今回Sundazedよりなされました。
彼らがChallenge Recordsに残した録音の(ほぼ?)全てである80曲を4枚のディスクに詰め込んだ"The Challenge Recordings"がそれです。

1stアルバム"Jerk & Twine Time"や2ndアルバム"Lies"にボーナス・トラックを加えたディスク1・2に、その後のシングルや未発表曲などを追加したディスク3・4と、お腹いっぱいになること請け合いのBOXセットなわけですが、ざっと聴いてみて思うのはその作風の幅広さです。
カヴァー1つにとってもThe Kinks(ガレージクラシックの'You Really Got Me'及び'All Day and All of the Night')を始めとし、The Zombies('She's Not There')、'Land of 1,000 Dances'(『ダンス天国』)、'The Garota de Ipanema'(『イパネマの娘』)とまぁ節操がありません(笑)し、アルバム"Lies"に当たる部分について言えば、B面曲がまるでバカラックのようなポップ/ソフトロックな作風で、'Lies'や同じくSundazedから以前出た編集盤から伺える彼らのガレージバンド然とした姿が、ほんの一つの側面でしかなかったことを思い知らされました。

特に、'Lies'でレノン似の歌声を聴かせるバディ・ランデルのサックスが独特の雰囲気をバンドに与えているように思います。
ゾンビーズのカヴァーではまるでバップのようなソロ(短いですが)も聴かせてくれますし、そもそもランデルは以前Royal Teensに参加し、タモリ倶楽部で有名な名曲'Short Shorts'のサックスを担当した経歴もあり、同時期のビートバンドとは一線を隠すプロフェッショナリズムに裏打ちされたものがあったのは想像に難くありません。
もちろん、メインソングライターのビュー・チャールズの楽曲も佳曲が多く、アッパーなガレージサウンドは60年代前半~中盤という時代の空気を完璧なまでに纏っており、非常に満足度の高いBOXとなっていると思います。
この時代のビートバンドを愛する方には是非聴いていただきたい/所有していていただきたい好リリースです。

なお、ビートルズのエピゴーネンとして有名な割に、ビートルズのカヴァーは'I Want to Hold Your Hand'だけでした(笑)


'Lies'



'All Day and All of the Night'
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