Burning Spear "Marcus Garvey", "Garvey's Ghost"

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Artist: Burning Spear
Album "Marcus Garvey"
Label: Island
Year: 1975

Tracklist
01. Marcus Garvey (3:27)
02. Slavery Days (3:34)
03. The Invasion (3:22)
04. Live Good (3:14)
05. Give Me (3:11)
06. Old Marcus Garvey (4:03)
07. Tradition (3:30)
08. Jordan River (3:00)
09. Red, Gold & Green (3:14)
10. Resting Place (3:10)


garvey2.jpg

Artist: Burning Spear
Album "Garvey's Ghost"
Label: Island
Year: 1976

Tracklist
01. The Ghost (3:56)
02. I and I Survive (3:55)
03. Black Wa-Da-Da (3:53)
04. John Burns Skank (3:49)
05. Brain Food (3:11)
06. Farther East of Jack (4:26)
07. 2000 Years (3:49)
08. Dread River (3:13)
09. Workshop (4:34)
10. Reggaelation (3:43)


最近、ルーツ・レゲエ/ルーツ・ダブを聴き直すとともに、まだまだ聴けていない有名盤に手を伸ばしています。
やはりルーツ特有のあたたかみとか、ゆるさのようなものが猛暑(といっても今年はやや冷夏のようですが)にはとても心地が良いのですが、それと同時に、ウィンストン・ロドニーことBurning Spearが1975年にドロップした、ルーツ屈指の名作"Marcus Garvey"及びそのダブ盤"Garvey's Ghost"(こちらは76年)における緊張感、緊迫感やコンシャスさが私の心の奥底にずしりとした重みを残しています。

本作は、彼の3rd及び4thアルバムで、ボブ・マーレィの国際的な成功に前後して多くのレゲエ・ミュージシャンやその作品を世界に向け紹介/ディストリビュートしていたIslandから発表されました。
タイトルからも分かる通り、ロドニー(とボブ・マーレィ)と出身地を同じくする、北米初の黒人解放運動の指導者であり、ラスタファリズムにおいては預言者(ヨハネの生まれ変わり)とされるマーカス・ガーヴェイをメインテーマとしながら黒人の苦しい状況と、そういった状況に対し戦うことを訴える、非常にコンシャスな作品です。

基本的にBurning Spearというのはロドニーのソロ名義なのですが、今作ではデルロイ・ハインズルパート・ウィリントンという2名を加えたコーラス・グループの体裁をとっています。
2名のコーラスによる補強が豊かなハーモニーを作り出すと同時に、ロドニーがソロでマイクを取る部分を効果的に強調しています。

その他の面子としては、ベースにロビー・シェイクスピア(Sly & Robbie)やギターにアール"チナ"スミス、ドラムスにリロイ・ウォレスやトロンボーンのヴィン・ゴードン(ドン・ドラモンドJr.なんて名を名乗る場合もあります)など、本作以外の名作でも必ず名を連ねているメンバーでガッチリと固められています。
各プレイヤーの演奏が素晴らしいのは勿論ですが、今作で何より印象的なのはリロイ・ウォレスによるリディムではなかろうかと思います。

随所にマーチングバンド的なルーディメンツを挿入する挑発的なスタイルは、まるで聴く者の闘争心を鼓舞するかのようにソリッドで攻撃的です。そこにロビー・シェイクスピアの重心低めのベースラインが絡むことで、本作のテーマのヘヴィさがより増強され、アルバム全体の緊張感、緊迫感につながっているように思えます。
ルーディメンツの使用というといわゆるロッカーズ/ミリタントビートという有名なリディムを思い浮かべますが、あれほどルーディメンツが多用されている感じではなく、要所要所ではスネア/リム・ショットの音数を絞ることで一打のインパクトを強めているように見受けられ、どちらかというとそういったリディムのプレ的なビートであるように感じますが、そうであるがゆえにこのビートは中々他では聴けないように感じます。
コーラス・グループ的体裁であったり、ロッカーズに至る直前の過渡期的な印象を強く残すビートであったり、本作はロドニーのディスコグラフィの中でも独特な点が多いようですが、それが作品の素晴らしさにつながっていることは間違いないでしょう。まさに奇跡的な一枚と言えます。

そして、原作の曲順そのままにダブミックスされた"Garvey's Ghost"の素晴らしさときたら!
ダブミックスにはジャマイカのプロデューサーは絡んでおらず、Islandお抱えのジョン・バーンズというエンジニアとディック・カッセル(と読むのか?Cuthell)というプロデューサー(兼スタジオ・ミュージシャン。XTC作品にも参加経験有りとのこと)により行われたようですが、ジャマイカンの手に依っていないからといって侮ってはいけません。
通常、刺激的なダブ作品では必ず多用されているリヴァーブやディレイがかなり控えられており、基本的にほぼ音の抜き差し/音量操作のみで構築された異例のダブなのですが、これがまた原作の持つ緊張感を霧散させずにガッチリと保持した好ミックスなのです。
むしろ、飛び道具(リヴァーブなど)を控えることでヘヴィさ/ソリッドさが原作の1.5倍(当社比)みたいな感じでして、何度聴いても飽きません。

現在は2作まとめて2in1の形での再発が主になっており、つい先日(7/1)に国内盤が廉価再発されたところのようですので、まだ聴いたことのない方は是非お聴きください。
聴かなきゃ人生損するレベルの名作です。


'Marcus Garvey'



'The Ghost'
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